アルジェリアでは石油と天然ガスの生産が増大しているが、石油化学を推進して製品の輸出を行い、付加価値を高めようとしており、政府は120億ドルを投じて6つの石油化学計画を実施しようとしている。
政府はこのたび、最初の2つの計画を承認した。
第一はエタンクラッカー計画で、フランスのTotal を選んだ。
Totalが51%、国営石油会社 Sonatrach が 49%を出資し、投資額30億ドルで西部のOran市近郊のArzewに エチレン 110万トン、MEG 41万トン、HDPE 35万トン、LLDPE 45万トンプラントを建設する。原料天然ガスは南アルジェリアのガス田から輸送、製品は一部国内で販売するが、主に輸出する。
Total は1946年からアルジェリアに進出しており、2006年には原油換算で日量8万バレルの生産を行っている。
Total は本事業でサウジのSABICと競ったが、SABICが利益の55.12%をSonatrach に与えるという提案をしたのに対して、Total は70%を与えるとして競り勝ったと伝えられる。
SABICでは「それでもアルジェリアへの投資を希望している。次ぎの機会に期待している」としている。
第二のプロジェクトはメタノール計画で、同じくArzewに年産100万トンプラントを建設する。主に輸出される。
国際コンソーシアムのAlmet が 51%、Sonatrach が 49% 出資する。
Almet consortium のメンバーは、Kuwait のQurain (Dowと国営石化会社PICとの石化JVのEquate に出資する民間会社)、ドイツのLurgi、TrinidadのPPSL、日本の三井物産、アルジェリアのSotraco である。
Almet は Sonatrach に利益の 76.09%を与えると伝えられている。
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