Solvayは6月27日、ロシアのGazprom の子会社で総合化学会社のSibur LLC との間で、ロシアで最初のワールドクラスの塩ビのJVをニジニ・ノヴゴロド州のKstovoに建設する合弁契約に調印したと発表した。
SolVin (SolvayとBASFの75/25の塩ビJV)とSibur が50/50で出資し、RusVinyl を設立する。 
SolVinは欧州復興開発銀行(EBRD)に本計画への参画を働きかけている。
総予算650百万ユーロを投じ、330千トンのPVC(300千トンのS-PVCと30千トンのE-PVC)と225千トンの苛性ソーダを生産する計画で、2010年スタートを目指す。州政府の支援を受けている。
旧ソ連の拡大しつつある需要に対応するもので、最終的には2014年までに合計能力をPVC 510千トン(S-PVC 450千トン、E-PVC 60千トン)、苛性ソーダ335千トンに増設可能な設計を考える。
原料のエチレンはSibur がKstovo にあるエチレン工場を増設して供給する。
Solvayが環境にも配慮した最新のベストの技術をJVにライセンスする。
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SIBUR Group はGAZPROMが100%出資するロシア最大の垂直統合石油化学会社。
付記
Gazpromは11日、Sibur株の25%(+1株)を関係会社のGasfondにモスクワの電力会社Mosenergo の株式と交換した。
電力事業強化のためで、同社のマジョリティを持つこととなる。Siburの残りはGazprombank (Gazpromが42%、同グループ会社が残りを所有)が引き続き所有する。
同社は3つの事業部門と2つの子会社(以前は事業部門であった)を持つ。
(事業部門)
1)Hydrocarbon Feedstock Business Unit (ガス処理部門)
  ・Gas processing plants (GPPs): 
    Nizhnevartovsky GPP, Belozerny GPP, Yuzhno-Balyksky GPP, 
    Gubkinsky GPP, Noyabrsky GPP、Nyagangazpererabotka 
  ・Tobolsk-Neftekhim (NGL処理)
    LPG、ブタジェン、イソブチレン、MTBEの生産  
2)Plastics and Organic Synthesis Business Unit (6社)
  Sibur-PETF JSC、Sibur-Neftekhim JSC、Sibur-Geotekstil LLC、
  Sibur - Khimprom CJSC、Tomskneftekhim LLC、Plastik JSC 
  KstovoとDzerzhisnk に工場を持つSibur-Neftekhim JSC は最近工場の近代化を行い、エチレン及びEOの能力を増やしている。
  2006年の年間ベースのエチレン能力は230千トンを超えており、今回の塩ビ事業のため Kstovo の能力を増強する。 
3)Synthetic Rubbers Business Unit (8社)
  Voronezhsintezkauchuk JSC、Tolyattikauchuk LLC、Krasnoyarsk Synthetic Rubbers Plant JSC、
  Uralorgsintez JSC、Tobolsk-Neftekhim JSC、Novokuybyshev Petrochemicals Company CJSC、
  Kauchuk JSC、Volzhsky Enterprise TIBA JSC 
(子会社)
1)Sibur - Russian Tyres 
   Yaroslavl Tyre Plant, Omsk Tyre Plant, Uralshina LLC (Yekaterinburg), 
   Voltyre-Prom JSC (Volzhsky)、Saransk industrial rubber plant
2)Sibur - Mineral Fertilizers
 
 
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