天津大沽化工、天津でSM 500千トンプラント建設

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Shaw Group15日、天津大沽化工の500千トンのEB/SMプラント建設に関して、技術供与、基礎設計、資材購入、訓練の契約を締結したと発表した。対価は50百万ドル。

プラントは天津の臨港工業区(塘沽)に建設される。
技術はShaw Group ExxonMobil Chemical JVである Badger Licensing, LLC EBMax(SM)技術、SM技術が使用される。

EBMax(SM) はエチルベンゼン製造のための画期的な技術で、Mobil の触媒を使用し、Raytheon Engineers & Contractors Mobil が共同で開発した。

天津大沽は数年前からSMABS等への進出を画策していたが、本年初めにSINOPECの天津エチレン計画(100万トン)へ参画することを決定した。
能力は、
SM 500千トン、ABS 400千トンだが、ABSについては、原料 ANの調達が未定のためSMを先行する。

天津市の浜海新区は渤海湾に面した区域で、塘沽(TangGu)、漢沽(Hangu)、大港(Dagang)の3つの行政区と経済技術開発区(TEDA)、保税区などから構成されている。

今回のSM および LGとのJVは塘沽地区にある。
一方、Sinopec Tianjin Company(既存:Refinery 5,000千トン、エチレン 200千トン、増設:Refinery 7,500千トン、エチレン 1,000千トン)は大港地区。



天津大沽化工(Tianjin Dagu Chemical 天津渤海化工(Bohai Chemical)の子会社で、塩ビチェーンとPOおよびPO誘導品を事業化している。
渤海化工とともに、同じ天津市塘沽で韓国のLG Chem と塩ビのJVを設立している。

  天津LG大沽化工
LG Dagu Chem)
天津LG渤海化工
LG Bohai Chem)
寧波LG甬興化工
Ningbo LG Yongxing Chemical
立地 天津市塘沽 天津市 臨港工業区(塘沽) 浙江省寧波市
出資 LG化学グループ 85%
天津大沽化工  15%
LG化学グループ 75%
LG Dagu      10%
Bohai Chem
    15%
LG化学     75%
寧波甬興化工 25%
能力 PVC 340千トン VCM 350千トン
EDC
 300千トン
ABS 480千トン

天津大沽のSMABS)計画は同社単独の計画で、LG Chem は参加しない。

LG Chem は昨年9月に寧波LG甬興化工の150千トンプラントを新設し、合計能力を480千トンとした。
同社ではこれに加え、広州の中海シェル石油化学CNOOC and Shell Petrochemicals でのABS事業化を計画している。

 LGの中国での活動については
   
2006/9/12 LG Chem、中国で2工場竣工 

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Shaw Group 2000年に Stone & Webster を買収している。

Shaw Group 14日には、PetroChina との間で2つの800千トンエチレンプラントの技術、設計、資材購入契約を締結したと発表している。
一つは
撫順石化(Fushun Petrochemical )の増設、他は四川省成都市の四川石化Sichuan Petrochemical Company)(新設)である。 

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