Eastman は7月27日、メキシコ湾岸の2つの大きな石油コークスガス化計画で中心の役割を果たす意向を発表した。
Eastman の石油コークス(および石炭)のガス化計画は以下の通り。(同社ホームページより)
両計画では化学品製造のために天然ガスではなく石油コークスを原料とし、Syngas からアンモニア、メタノールを生産、副産品としてCO2、硫黄を生産する。
Eastman は両計画に出資し、工場運営を担当する。
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1)Louisiana Project
Eastman は Faustina Hydrogen Products LLC の計画に25%出資する予定で、工場運営とメンテナンスを受託し、製品のメタノールを長期契約で購買する。
Faustina Hydrogen Products LLC はU. S. TransCarbon LLC(D.E. Shaw group とGoldman, Sachs が石炭と石油コークスガス化のために設立)の子会社で、Louisiana 州 St. James Parish の Mosaic Fertilizer, LLC に隣接してガス化工場を建設する。建設予算は16億ドル。
製造能力はアンモニアが日産 4,000トン、メタノール 600トン、硫黄 450トン、CO2 16,000トンで、本年末か来年早々に建設に着工し、2010年に稼動を予定している。
アンモニアの大半は隣接するMosaic Fertilizer, LLC が既に長期購買契約を締結しており、残りを肥料メーカー大手のAgrium, Inc.が購入する。Mosaic Fertilizerは硫黄も肥料原料として購入する。
メタノールは大手化学会社数社に販売する。
CO2は全量をDenbury Resources Inc. が購入し、古い油田の活性化を図るため、メキシコ湾岸やルイジアナの石油回収に使用する。
2)Texas Project
Eastman はTexas 州 Beaumont を拠点とする意向で、地方政府の予備認可を受けている。
Beaumont にあるTerra Industries のメタノール、アンモニア製造設備を含む資産購入のオプションを持っており、この計画と結びつける考えで、2011年稼動を目指している。
Eastman はこれに50%を出資し、運営に当たる考えで、間もなく他の投資家を発表するが、参加予定社には以下の会社が含まれている。
・Air Products and Chemicals, Inc.
水素の長期購入のLOI を締結済みで、合わせてガス化に必要な酸素分離設備(7,000t/d)を建設、運営する。
・Fluor Corporation
設計業務
・GE Energy
ガス化技術供与
参考 2006/11/22 Eastman Chemical、石炭ベースの化学品志向へ
* バックナンバー、総合目次は http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm
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