Lyondell-BASF裁判

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8月13日、New Jersey州の裁判所で、Lyondellに対して、BASFに170百万ドルを支払えとの判決があった。

Lyondell と BASF(米国)の1998年締結の契約では、酸化プロピレンのBASF向け価格は「最も安いもの」にすることとなっていた。
しかしながら、BASFはLyondellが他の需要家にBASFより安値で販売していたこと、そしてその事実を隠そうとしたことを見つけた。
(通常、これらの契約では相手の帳簿の閲覧までは行わないため、疑心暗鬼になることがある)

両社は交渉を行ったが、決着しなかった。

2005年の4月にLyondell は Pennsylvaniaの裁判所に、酸化プロピレンの販売契約の各条項の解釈について判断を求めた。
これに対し、BASFは直後に
New Jersey
の州最高裁にLyondell を訴え、販売契約違反で100百万ドル以上の賠償を求めた。
BASFの米国の本拠はNew Jerseyにある)

2005年9月にBASFはLyondell の訴え(Pennsylvania)の却下を求める訴えを出し、それが認められた。

今回の裁判では7週間の証言のあと、6人の陪審が3日間議論し、LyondellがBASFに8年間にわたり過剰請求していたと判断した。
詳細は明らかでないが、懲罰的賠償を含んでいると思われる。

裁判で
Lyondell はミスがあったことは認めたが、その額は22.5百万ドルであるとしていた。
BASF側が286百万ドル(最低でも110百万ドル)の賠償を求めたのに対し、Lyondell BASFが同社のミスを材料にボロ儲けをしようとしていると批判した。

Lyondell は控訴を検討している。
Lyondell では今後もBASFPOを供給するとしている。
(商売は商売、訴訟は訴訟という米国流の考え方である)

BASFは酸化プロピレンをPolyol の製造のために使用している。
同社は
LouisianaGeismar での増設と、MichiganWyandotteからGeismarへの移転を実施中で、2008年には現在の250千トン(委託、購入を含む)から350千トンに能力を増加する。

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