ExxonMobil Chemical は4日、シンガポールでの2期計画の詳細検討を終了し、建設の最終決定を行なったと発表した。
既存のコンプレックスに隣接して建設し、リファイナリーと石化プラントの原料、操業、投資のシナジー効果を狙う。
1期計画も含めた内容は以下の通り。(単位:千トン)
1期 | 2期 | |
エチレン | 900 | 1,000 |
プロピレン | 435 | 480 |
PE | 480 | 650 x 2 |
PP | 315 | 450 |
specialty elastomers | - | 300 |
ベンゼン | 150 | 340 |
paraxylene | 400 | |
oxo-alcohol | 150 | 125 |
n-butylene | 270 | |
MTBE | 80 | |
isopar | 35 |
2期計画では 220 メガワットの発電所も建設する。2011年初めのスタートを狙う。
同社では、アジア太平洋地域への同社の変わらぬコミットメントを示すとともに、この地域の長期的な成長の可能性を信じて行なうものであるとしており、同社の最新の技術を出して、幅広い原料を処理して高価値製品を生産するとしている。
具体的にはメタロセンベースのエラストマー Vistamaxx、PEレジンのExceed、エチレンαオレフィンコポリマーのExact(R) plastomer などが含まれている。
同社は同時に、クラッカーの蒸留装置の設計・エンジニアリング・購買・建設契約(DEPC)をShaw Groupに、分解炉のEPCを三井造船と仏アルテに発注したと発表した。
三井造船は更にPPと特殊エラストマーのEPCを受注、また、2系列のPEプラントのEPCは三菱重工業が受注した。
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シンガポールのジュロン島には、ExxonMobil の90万トンのコンプレックスのほかに、住友化学とShell の合弁のPCS (Petrochemical Corp. of Singapore) のコンプレックス(2系列 エチレン計 109万トン)がある。
2006/4/2 シンガポールの石油化学の歴史 及び4/3 その2
Shell は2004年頃から新たなエチレンコンプレックスの新設を検討した。
2003年1月、住友化学はシンガポールでの新たなエチレンプラントの建設について、Shell とともにFSを開始する旨の契約を締結した。
Shellのリファイナリーがあるブコム島でエチレン100万トンのコンプレックスを建設するものであった。
しかし、2004年5月に住友化学はサウジ・ラービグ計画に参加する覚書を締結、これにより、ブコム島でのエチレン計画から撤退した。
Shellは住友化学の離脱後もシンガポールの経済開発局とともに本計画を進めることとし、2005/11、東洋エンジニアリングとABBルーマス・グローバルBV社のJVに基本設計業務を発注した。
2006年7月、ShellはBukom Island の Shell Eastern Petrochemicals Complex 建設の最終決定を行なったと発表した。2009/10年の稼動を目指す。
エチレン能力は800千トンで、750千トンのMEG、155千トンのブタジェン抽出設備も建設する。
製品は既存の海底パイプラインでジュロン島に送られる。
ExxonMobil もShell も中国にも進出している。
ExxonMobil 福建石化計画
Shell 中海シェル石油化学
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中国、中東とシンガポールの大増設が完成する頃には、アジアの市場はどうなっているだろうか。
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