タイ TPC、バンコックのPVC設備をベトナムに移設

| コメント(0)

Thai Plastic and Chemicals TPC) Rayong Map Ta Phut 380千トン(60+100+100+120千トン)、Bangkok 近郊のSamutprakarn に公称100千トン(実能力 60千トン+30千トン)の合計480千トンのPVC能力を有している。

他に
Map Ta Phut
に ソーダ(50%) 52千トン、EDC 115千トン、VCM 440千トン(140+300千トン)
Samutprakarn に コンパウンド 55千トン
Map Ta Phut の100%子会社TPC Paste Resin (元Oxy とのJVに ペーストPVC 35千トン
を有している。

同社は8月に、Map Ta Phut で新しく 120千トン設備の商業生産を開始し、現在フル稼働をしている。
これに伴い、当初の計画通り、
Samutprakarn の2系列を近く停止する。
(これにより、
TPCのタイのサスペンジョンPVCの能力は500千トンとなる)

このうち、30千トン設備は廃棄するが、60千トン設備は解体し、ベトナムの子会社TPC VINA Plastics and Chemical Co. Ltd. に移設し、デボトルネッキングを行なって、90千トン設備として稼動させる。

TPC VINA は旧称 Mitsui Vina Plastics & Chemical 株主は三井化学 36%、三井物産 10%TPC 24%Vinaplast 15%Fercemco 15% であったが、三井の撤退で、TPC 70%、Vinaplast 15%Fercemco 15% となっている。
PVC能力は80千トン。移設設備が稼動すると、2系列合計 170千トンとなる。

 

ベトナムにはもう一つのPVCメーカー Phu My Plastics and Chemicals がある。
当初は
Oxy と丸紅が主導していたが、両社が撤退し、PetroVietnam とマレーシアのPetronas 及びTramatsuco が株主となっていた。
能力は
100千トン。

TPCはPetroVietnam との間で、PetroVietnam Phu My 株の買収を交渉し、2006年9月にはTPCの取締役会が買収を承認したが、PetroVietnam が白紙還元を要請し、この話は潰れた。
(その後、
PetroVietnam は持株をPetronas に売却し、Petronas が93%の株主となった。)

TPCはこの代替としてタイからの旧設備移設により、90千トン設備をつくることとした。

ベトナムの両社については
2007/6/27 ペトロナス、ベトナムのPVCメーカーを子会社化 

ーーー

なお、TPCはインドネシアに PT. TPC Indo Plastic & Chemicals PVC能力 120千トン)を持っている。

同社は旧称 Siam Maspion で、当初、インドネシアのMaspion が50%、Siam Cement とTPCの60/40 の海外投資法人 Siam TPC が50%のJVとして設立されたが、2005年にMaspion が撤退し、現在は Siam TPC 100%となっている。
新第一塩ビが内部ジャケット法の製法をライセンスした。

ーーー

TPC は当初、地元のCEグループと旭硝子出資のTHASCO Chemical(現在は旭硝子99.85%三井物産/三井東圧の3社JVとして設立された。
その後上場、THASCO、三井グループが持株を売却、
20073月現在では Siam Cement 44.24%、CPB Equity 22.60%を所有している。

ーーーー

* バックナンバー、総合目次は http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm

コメントする

月別 アーカイブ