15日のニューヨークのWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物相場は一時1バレル 86.22ドルまで上昇して9月20日に付けた過去最高値(84.10ドル)を大幅に更新、終値も過去最高の86.13ドルとなった。
米国内の原油在庫が減少していること、トルコ軍がイラク北部のクルド人居住地域を攻撃するとの見方が強まったことが理由とされている。
最近のWTI価格と東京市場の原油、ナフサ価格の推移は以下の通り。数字を四角で囲んだのは過去最高値。
当面、以下のサイトで毎日更新
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/new.htm
10月16日の日本経済新聞は 『「季節外れ」の原油高騰 異変示す5つの不思議』 という記事を掲載している。
最近の原油価格の騰勢は、米国のガソリンシーズン真っ盛りの夏に高値をつけ冬に向けて下落という近年のバターンとは明らかに異なっているとし、錯綜した原油市場の5つの不思議をまとめている。
▼需給は本当に逼迫しているのか?
米国の原油在庫は決して少ないわけではなく、製油所の老朽化と能力不足による製品供給が問題。
▼ガソリン価格は大幅に下がってきた。製品主導なら原油は下がるはずだが?
実は原油価格はユーロ換算では、昨年の高値61ユーロ、9月の高値は59ユーロで驚くほどの上昇ではない。
▼需給よりもマネーが高値の主因としたら一体誰が買っているのか?
正体不明ながら、店頭市場での買いが当業者を通じて市場に入ってきている。
▼WTI(ウエスト・テキサス・インターミディェート)高は米国のローカルな需給の反映?
NYMEXの受け渡し場所での現物在庫が過剰から過少へと転じてきたことの反映に過ぎない。
▼石油輸出国機構(OPEC)が増産を決めたのになぜ上がる?
市場はOPECのメッセージを無視しているようにみえる。
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