ペルーでブラジル、インド、韓国の3社が石油・石化事業構想

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ペルー南東部のアマゾンのジャングルにCamiseaガス田がある。同ガス田の天然ガス埋蔵量は13Tcf(兆立方フィート)、コンデンセートの埋蔵量は6億バレルとされる。

同ガス田は、1980年代半ばにShell 等により発見されたが、約20年間にわたってさまざまな困難に遭遇し、思うように開発が進められない状況が続いていた。

しかし、SanMartinガス田とCashiriariガス田の開発が行われ、2004年8月にようやく首都リマ等への供給が開始された。

生産された天然ガスとコンデンセートは現地のプラントで天然ガスとNGLに分離され、天然ガスは、リマまで全長714kmのパイプラインで輸送され、NGLはPisco近郊のParacasの分留プラントでLPG、ナフサ、軽油などに加工される。

なお、Pampa Melchorita 地区でこの天然ガスを液化、輸出するLNGプロジェクトに丸紅が参加した。(後述)

Camiseaプロジェクトの開発・生産を行う上流部門、パイプライン敷設を含む輸送・配給の下流部門及びLNGプロジェクトの参加者は以下の通りとなっている。(青字はオペレーター)

  開発・生産 輸送・配給 LNGプロジェクト
Pluspetrol (アルゼンチン)  36  22.2  
Hunt Oil (米国)  36  22.2   50
SK(韓国)  18  11.1   20
Tecpetrol(アルゼンチン)  10    
Technit(アルゼンチン)    23.4  
Sonatrach(アルジェリア)    11.1  
Tractebel(ベルギー)     8.0  
Granay Montero(ペルー)     2.0  
Repsol (スペイン)       20
丸紅       10

Camiseaガス田では更に開発が計画されている。

地図は JOGMECから
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/1/1580/0703_04_funaki_peru.pdf

 

このペルーで、ブラジルのPetroBras、インドのReliance、韓国のSKの3社が石油・石油化学事業構想を打ち出している。

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ブラジルのPetroBras

20069月、Petrobras とペルー国有の PetroperuPerupetro はペルー国内の炭化水素資源の開発や工業化など7分野での協力・提携に関する覚書に調印、本年10月に1年間の延長が決まった。

協力の内容は以下の通り。

・老朽化が目立つTalara Refinery の近代化
・燃料や潤滑油の流通・販売への投資(サービスステーションのチェーンなど)
Bayóvar Terminal の近代化
・天然ガスの利用:
LNG, GTL, Petrochemicals
biodiesel and ethanol projects
・未開発の深海、陸上での石油資源探査、開発の評価

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インド Reliance

Petroperu Reliance Industries はこのたび、ペルーでの石油資源探査、開発、掘削、精製、及び石油化学での協力を探る覚書を締結した。

Petroperu の社長によると、来年入札が予定される新しいブロックでの開発を共同で行なうことで合意した。ペルー北東部のジャングルでの重質油の開発に参加する可能性がある。

精製に関してはReliance Petroperu Talara refinery を近代化し、現在の62,500 b/d 100,000 b/d に拡張する計画にも関心を有している。
更に両社は長期的な問題として、エタンベースの石油化学計画にも関心を有している。

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韓国 SK Energy (旧称 SK Corporation

SK Energy はこのたび、ペルーでのエネルギー関連投資の拡大を考えており、また20億ドルの石油化学計画の交渉をしていることを明らかにした。

SKは現在、Camisea などで原油換算 80,000b/d の生産を行なっている。同社は現在開発中の新立地での生産を期待しており、またLNG project にも参加している。また最新の入札で海底油田の権利を取得している。

同社は1996年に最初にペルーに投資をして以来、9億ドルの投資を行なっている。
SKの社長は109日にペルー大統領と会見し、20億ドルの石油化学計画について話をした。(詳細は発表していない)

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ペルー政府は石油化学産業に対する税務上の恩典の法律制定を検討している。

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丸紅は2007年8月29日、ペルーのLNGプロジェクトに参加するため、SKエナジーが保有する持分30%のうち10%分を購入する契約書に調印した。

首都リマから南へ約170kmの太平洋沿岸Pampa Melchorita で Camiseaガス田から送られる天然ガスを液化、輸出するもので、ガス処理施設、LNG液化プラント(年間生産量445万トン)、LNG貯蔵タンク2基、積み出し施設、発電施設などを建設する。プロジェクトの総事業費は約38億ドル。

LNGはRepsol 18年間にわたり販売権を持つが、丸紅は同社と売買契約を締結しており、北中米西海岸に最も近く、極東地域にもアクセスが可能という地理的特性を持つことから、市場拡大が期待される環太平洋地域に競争力のあるLNGを供給する。

丸紅は現在、中東・カタールのLNGプロジェクトに7.5%、西アフリカ・赤道ギニアのLNGプロジェクトに6.5%の権益を保有しているが、今回はそれらに次ぐ3つ目の案件で、北中南米地域におけるLNGプロジェクトに日本企業として初めて参画する。

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* バックナンバー、総合目次は http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm

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