韓国ハンファグループのHanwha Living & Creative (L&C) Corporation は11月19日、SABIC Innovative Plastics (旧 GE Plastics) と PPG Industries の50/50JVのAZDEL を買収したと発表した。
AZDELは1972年に設立された高機能複合素材のメーカーで、自動車のバンパーの材料となるGMT、天井部分の内張りなどに使われるLWRT などの分野において全米1位のメーカー。
GMT(Glass Mat Thermoplastic)はグラスファイバーとPPなどの5層のスタンパブルシート。
LWRT (Lightweight Reinforced Thermoplastic )はPPとグラスファイバーの低圧複合材で、接着フィルム、バリアフィルム、その他のフィルムと結合したもの。
1972年にPPGが事業を開始し、1986年にGEが参加し、50/50JVのAZDELを設立した。
Hanwha Living and Creative は1999年設立で、床材、窓枠、ドア材、塩ビコンパウンド、フィルム・シート、SMC、コンクリートパネル(Conpanel)、Hanex、Decor Sheet などを扱っている。
ハンファ・グループは会長が今年1月、海外進出に関する戦略会議で、現在10%にとどまっている海外事業の売り上げを2011年までに40%に引き上げるという目標を打ち出して以来、初めて目に見える結果を出したとしており、ハンファL&Cは世界最大のGMTメーカーとなり、自動車の部品や素材を全世界の自動車メーカーに供給できるグローバルネットワークの基盤を形成することになるとしている。
今回の買収に伴い、AZDEL は SABIC Innovative Plastics と PPG Industries との間で長期原料供給契約を締結した。
SABIC Innovative Plastics は熱可塑性レジンを供給。
PPG はグラスファイバーを供給する。
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日本では1982年に宇部日東化成がPPGから熱可塑性スタンバブルシート「アズデル」を技術導入し、生産を開始した。
別途、出光石油化学と日本板硝子が1987年に折半出資で出光エヌエスジーを設立し、同じマット式スタンパブルシートを展開した。
その後、両グループは過剰能力下で苦戦し、1999年に3社で合弁新会社の日本GMTを設立し、宇部日東化成及び出光エヌエスジ-のスタンパブルシート事業を新会社に引き継ぎ、両社の生産・販売・研究開発の融合による事業競争力の強化と需給ギャップの解消を図ることとした。
マット方式とは別に、JFEケミカル(旧川崎製鉄)のグループ会社ケープラシートが、英国のウィギンス・ティーブ社から導入した抄紙技術によるPP/グラスファイバー複合材料のスタンパブルシートを生産している。(当初は住友化学、伊藤忠、タキロンが参加)
この方式では新日鉄/三菱油化も進出していたが、早くに撤退している。
このほか、チッソがガラス長繊維強化樹脂を生産している。同社独自の技術により開発した射出成形用のガラス長繊維強化樹脂で、従来のスタンパブルシートによる成型品と同等の性能が射出成形によって可能としている。
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SABICによるGE Plastics 買収に伴い、GEの参加していた事業の整理が進められている。
GE Plastics はBayer MaterialsScience から50/50JVの自動車用glazing (窓ガラス代替分野)のJV EXATEC の同社持分を買収し、100%子会社とした。
2007/9/4 SABIC、GE Plastics の買収完了
BASF は SABIC Innovative Plastics とのPBT 製造の 50/50JV BASF GE Schwarzheide GmbH & Co. KG. のSABIC 持株を買収すると発表した。
2007/11/17 BASF、エンプラ事業を拡大
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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