BASF は11月13日、 SABIC Innovative Plastics (元 GE Plastics)とのPBT 製造の 50/50JV BASF GE Schwarzheide GmbH & Co. KG. のSABIC 持株を買収すると発表した。
1997年にBASF と GE Plastics が50/50 JVとして設立し、BASFのSchwarzheide工場内に年産 60千トンのワールドスケールのプラントを建設した。現在の能力は100千トン。
BASFでは今後欧州のエンプラ市場での力強い成長を予想しており、長期的にこの分野での投資を進めるとしている。
今回の買収はBASFにとって過去5年で5番目のエンプラ分野での買収となる。
・ | 2003年1月、BASFはHoneywell の全世界のエンプラ事業(主に nylon 6 and nylon 6,6 とそのアロイ)を買収した。 (逆にナイロン繊維事業を同社に売却) |
・ | 2003年12月末、BASFはTiconal の全世界のnylon 6,6 事業を買収した。 |
・ | 2005年11月、BASFはドイツの特殊ポリアミドコンパウンドのメーカーのLeuna-Miramid GmbHを買収した。 (2006年5月にBASF Leuna と改称) |
・ | 2005年12月、BASFはイタリアのエンプラコンパウンドメーカーのLATI Industria Termoplastici から同社の米国子会社LATI USA を買収した。 nylon 6 と6,6、PBT、POMの商権の買収で、工場や従業員は移さない。 |
BASFはアジアでも事業を拡大しており、2006年4月にはマレーシアの東レとのPBTベースレジン製造JV Toray BASF PBT Resin Sdn. Bhd が生産を開始した。(50/50JV、立地:クアンタン、能力:60千トン)
2007年5月には、同社は上海の浦東区にエンプラコンパウンド工場の開所式を行なった。
能力は45千トンで、同社によれば世界で最も近代的なコンパウンド工場の一つで、最高度の環境基準の、最も効率的な工場としている。
同社は他にマレーシアと韓国にもエンプラコンパウンド工場を持ち、アジアの能力は100千トンを超えることとなる。
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なおGE Plastics とのJVでは、Bayer MaterialsScience は2007年8月に、自動車用glazing (窓ガラス代替分野)の50/50 JV EXATEC の同社持分をGE Plastics (その後SABIC Innovative Plastics と改称)に売却している。
2007/9/4 SABIC、GE Plastics の買収完了
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