中国政府、「外国企業投資産業指導目録」を改定

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国家発展改革委員会と商務部はこのほど、「外国企業投資産業指導目録(2007年改訂)」の全文を公布した。12月1日から施行される。2004年に出された目録(2004年改訂)」は失効する。

指導目録では外国企業による投資の奨励品目、制限品目、禁止品目を定めている。

現時点では中国語のものしか、入手できない。
 
http://www.ndrc.gov.cn/zcfb/zcfbl/2007ling/W020071107537750156652.pdf

人民日報によると、今回の改訂では状況の変化に応じ、以下の変更がなされた。

(1)対外開放拡大を堅持しつつ産業構造のランクアップを図る
 
製造業では、ハイテク産業・設備製造業・新素材製造業に対する投資の奨励を強化した。
すでに成熟した技術と比較的高い生産能力を持つ旧来の製造業については投資を奨励しない。

サービス業では、WTO加盟時の承諾を履行、対外開放を積極的かつ確実に拡大し、「アウトソーシングサービス業務の引き受け」「現代的物流」などへの投資を奨励、これまで投資に制限や禁止を加えていた項目を減少

   
(2)資源節約と環境保護を促進
  循環経済・クリーン生産・再生可能エネルギー・生態環境保護・資源総合利用が投資奨励項目として新たに追加。

中国国内で稀少または再生不可能な重要な鉱物資源については投資を奨励しない。
 そのうち数種の鉱物に関しては外国企業が投資して調査・採掘を行うことを禁止。

外国企業によるエネルギーや資源の消費量が高く汚染源となる事業も制限または禁止となった。
   
(3)輸出奨励に偏っていた政策を調整
   
(4)各地域のバランスのとれた発展を促す
  投資項目の一部に付けられていた「中西部地域に限る」という条件を廃止。
(外国企業の投資をこれからも必要とする中西部や東北地方の産業に関しては、「中西部地区外国企業投資優勢産業指導目録」改訂の際にまとめて考慮する)
   
(5)国家経済の安全を維持
  国家経済の安全に関わる戦略的で敏感な産業については、慎重な開放が必要となるため、国内発展と対外開放の原則に則り、関係項目の適切な調整が図られた。
   

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王子製紙は中国進出に当たり、当初の単独出資案を合弁に変更したが、これは2004年11月の「目録」変更によった。

そこでは外資奨励事業、外資制限事業、外資禁止事業が明示され、製紙業については
①年産30万トン以上の化学パルプ、年産10万トン以上の化学機械パルプの生産計画
②上級紙、段ボールの生産計画
が奨励事業となったが、いずれも合弁か合作に限るとされた。

    2007/10/31 王子製紙の中国工場、発表から4年半でようやく着工 

今回の改正でも、この点については変更はない。

しかし、「エチレンは年産60万トン以上が奨励事業とされ、中国側パートナーがマジョリティを持つこと」とされていたのは、今回は「年産80万トン以上、中国側均等出資」となった。

興味深いのは奨励事業に新しく 「20万トン以上のエチレン法PVC」が入ったことである。

中国国内では小規模プラント除去のため、新設はエチレン法では20万トン以上、カーバイドアセチレン法では8万トン以上となっている。
このため、東ソーは東曹(広州)化工有限公司設立に当たり、当初の11万トン計画を22万トンに倍増した。

中国の最近の新設はほとんどがカーバイドアセチレン法である。
 2007/8/30 
中国のPVC業界の状況 

中国政府はカーバイドアセチレン法の環境問題等を懸念して、外資によるエチレン法PVC投資を奨励しているものとみられる。

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* バックナンバー、総合目次は 
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
  
項目別の索引も作成しました。

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