ダウは12月13日、クウェート国営石化会社 Petrochemical Industries Company (PIC) との間でグローバルな石化JV(50/50)を設立すると発表した。
JVは米国に本拠を置き、PE、PP、PC、エチレンアミン、エタノールアミンを製造販売する。売上高は110億ドル以上で、従業員は世界で5,000人。
ダウは2006年3月に、基礎部門の強化をJV化を通して行う方針を明らかにした。他社と新しいJVをつくるだけでなく、場合によっては既存の設備を出してJVにすることも行うとした。ダウはこの戦略を “asset light” strategy ( asset light とは「資産を持たない、減らす」という意味 )と呼んでいる。
世界各地でJVを新設するとともに、エチレングリコール事業をPICとの50/50JVのMEGlobal にしている。また、本年にPS事業を出し、Chevron Phillips Chemical との間で北南米のSM/PSの50/50JV Americas Styrenics を設立することとした。
今回の計画はその一環で、ダウはこれら製品の事業設備の権利の50%をPICに売却した上で、両社でJVを設立する。資産価値は190億ドルで、ダウはPICから税引前で95億ドルを受け取る。
JVはPICの原料ソースとダウの技術・マーケティング能力をベースとし、ダウでは「営業開始の初日からグローバルリーダーとなる石化会社をつくる」としている。ダウとしては基礎事業をJVで運営することで、資金を他の機能性事業、マーケット志向事業に投資するとしている。
今後、詳細を詰め、所要の認可を受けて、2008年後半に設立する予定。
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