2007年の日本の合成樹脂の出荷実績がまとまった。
1)LDPE
内需、輸出とも、この数年、ほぼ横並び状態である。
2)HDPE
同上。
フィルム用途が毎年少しずつ減少している。
3)PP
内需、総出荷ともに過去最高となった。
射出成形用が好調。
4)PS
内需は3年間ほぼ横並び。包装用が増加するが雑貨ほかが減少。
輸出は採算悪化により、2003年春から減らしており、低水準に止まっている。
5)ABS
内需は前年並み。輸出が増加。
6)PVC
内需は1982年(産構法以前、共販設立時)以来の低水準となった。(グラフ赤線)
逆に輸出は増大し、史上最高となった。
2007暦年の住宅着工件数は1,061千戸で、40年ぶりの低水準となった。
2006暦年は1,290千戸(年度では1,285千戸)であったため、18%減である。
下のグラフの通り、1980年代以降は、住宅着工件数とPVCの国内需要がほぼ同じ傾向を示している。
PVCの需要が住宅に大きく依存しているためである。
(この数年、住宅着工の増加に対してPVC需要が減少しているのは、もう1つの大きな需要の公共投資の減少によるとみられる)
昨年夏からの住宅着工の減少はこれからのPVC需要に響くため、本年のPVC需要は更に減少すると懸念される。
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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