Dow の売上高は535億ドルと前年を9%上回り、過去最高となった。各部門とも前年を上回った。
しかし、営業損益は前年を下回り、税引後損益は2年連続の前年比減となった。
全社では売価は前年比で7%アップ、数量も2%増となったが、原料とエネルギーコストは11%増となっている。
部門別実績は以下の通り。(単位:百万ドル)
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売上高
部門別営業損益 (EBIT :earnings before interest and taxes)
Dow の各部門の事業内容は以下の通り。
部門 | 事業 |
Performance Plastics | Dow Automotive、Dow Building Solutions、Dow Epoxy、 Polyurethanes and Polyurethane Systems、Specialty Plastics and Elastomers Technology Licensing and Catalyst |
Performance Chemicals | Designed Polymers、Dow Latex、Specialty Chemicals |
Agricultural Sciences | Dow AgroSciences |
Basic Plastics | Polyethylene、Polypropylene、Polystyrene |
Basic Chemicals | Core Chemicals、Ethylene Oxide/Ethylene Glycol |
Hydrocarbons and Energy | Hydrocarbons and Energy |
ダウはグローバルに効率改善とコストダウンを進めているが2007年12月に工場閉鎖と人員削減策を発表した。
2007/12/8 ダウ、合理化策を発表
ダウはAsset light strategy に基づき、新規事業と既存事業のJV化を進めているが、仕上げとして昨年、PE、PP、PC、エチレンアミン、エタノールアミンと関連事業をクウェート国営石油の子会社 Petrochemical Industries Company (PIC) とのJVにすると発表している。
2007/12/19 ダウとPIC のグローバル石化JV 詳報
同社は更に多くの事業を新しく作った事業グループのDow Portfolio Optimization に移し、それぞれの戦略的価値を評価し、会社にとっての長期的価値を最大にするにはどうすればよいかー他のダウ事業との統合か、JV化か、売却かーを決める。
2008/2/28 Dow Chemical、ポリカーボネート等の事業を再評価
全社損益推移 (単位:百万$)
2000 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | |
売上高 | 29,798 | 28,075 | 27,609 | 32,632 | 40,161 | 46,307 | 49,124 | 53,513 |
金利・償却前損益 EBIT | 3,105 | 35 | 86 | 2,487 | 4,457 | 6,963 | 5,403 | 4,683 |
税引前損益 | 2,586 | -613 | -622 | 1,751 | 3,796 | 6,399 | 4,972 | 4,229 |
税引後損益 | 1,675 | -385 | -338 | 1,730 | 2,797 | 4,515 | 3,724 | 2,887 |
2001年、2002年の赤字の原因は以下の特別損失による。(単位:百万ドル)
2001 2002 リストラ関連 -103 -280 合併関連 (Union Carbide) -1,384 アスベスト関連 (Union Carbide) -828
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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