OPECの定例総会が3月5日、ウィーンで開幕、4月からの加盟12カ国(イラクを除く)の原油生産量を現状の日量2,967万バレルのまま据え置くことを決めた。
イラクを除く 10カ国 : 2,725万バレル アンゴラ(2007/1加盟) 190万バレル エクアドル(2007/12復帰) 52万バレル 合計(イラク除く 12カ国) 2,967万バレル * エクアドルは1963年から1993年まで加盟していたが、拠出金の負担が重いなどの理由で脱退していた。
発表は以下の通り。
・ | 米国の景気下降と金融市場危機が世界の経済成長、及び、その結果として石油需要の減少リスクを増大させていることを認識している。 |
・ | しかし、石油の供給は十分にあり、石油在庫は過去5年の平均を上回っている。 現在の石油価格は市場のファンダメンタルを反映しておらず、米ドルの弱さ、インフレ、コモディティ市場への資金の流入によるところが大きいことを懸念する。 |
・ | 季節的に第2四半期は需要が減退するが、OPECは生産レベルを維持することとした。 引き続き市場の安定を図り、適切な供給を行なう。 |
OPECはベネズエラの石油国有化に関するExxonMobil との紛争(2008/2/20 速報 WTI原油価格 過去最高値更新 )に関して、下記のコメントを行なった。
OPECはベネズエラの天然資源に関する主権の行使を支持する。国際法で認められ、アルジェ、カラカス、リヤドのOPECのサミットで確認した権利である。
OPECは紛争が誠意をもった、友好的な交渉で解決されることを望む。
また、温暖化問題でエクアドル大統領が国連に提案したYasuni-ITT Initiative が、OPECのエネルギーと環境保護の目的に合致するとし、これを支持した。
2007年9月24日に国連温暖化会議で提案したもので、原住民が自発的に外界から隔離して居住し、世界で最も biodiverse な(生物が多様化した)場所のひとつであるYasuni National Park で、自然保護のため、約10億バレルの油田を開発せずに放置するという提案である。
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OPECの決定を受け、原油価格は高騰し、史上最高値を更新している。
3月7日のNew York 市場のWTI原油先物相場は一時106.54ドル/bbl と、初めて106ドルを超えた。
終値は6日が105.47ドルで史上最高。3月7日の東京市場ドバイ原油 終値は 96.95ドル/bbl と過去最高を更新した。
東京市場オープンスペックナフサは2月29日に過去最高の910ドルとなっている。
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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【アンケート内容】
NY原油先物価格が1バーレル110ドルを越え、インフレ調整後の価格としても史上最高値を更新中です。
石油価格の高騰ばかりでなく、石油の戦略商品化、あるいはエネルギー安全保障を脅かす「資源戦争」までが云われ、供給の安定の問題となりつつあります。
●ここ4年間の原油高騰の原因としての、以下の項目からなるピークオイル論の妥当性はどの程度あると評価されますでしょうか?
●また、疑問点や想定される反論についてもお考えをお示しください。
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