ブラジル Braskem と Petrobras のプロジェクト

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Braskem 328日、グリーンなブテンを使って、再生可能原料100%を使用する世界で初めてのLLDEPの開発に成功したと発表した。

Braskem は昨年6月、サトウキビベースのエタノールからHDPEを生産するのに成功したと発表、10月には年産200千トンのHDPEプラント建設を発表している。

    2007/11/5 Braskem、サトウキビからHDPEを製造 

また、Dowは昨年7月、ブラジルのバイオエタノール大手のCrystalsev と共同で、ブラジルでサトウキビからワールドクラスのLDPE工場の建設計画を明らかにしている。

    2007/7/27 Dow、ブラジルでサトウキビからLDPE製造 

LLDPEの生産にはサトウキビからエチレンをつくるだけでなく、第二のモノマーのブテンが必要で、Braskemは新しい技術でサトウキビから高収量のブテンを得るのに成功した。
Braskem Technology and Innovation Center がパイロットプラント8基を含め、330百万Real(約200億円)の研究施設で開発した。

 

同社はまた、São Paulo Research Foundation との間で、再生可能原料からのポリマーについての技術協力の契約を締結した。

これとは別に、同社はCamaçari 工場で60億円を投じてMTBEの生産をETBEに変換すると発表した。これによりETBE能力は30万トンとなる。ガソリン添加剤をサトウキビからのエタノールを原料とすることにより、MTBEと比べCO2排出を76%減らす。

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Petrobras

Petrobras の社長はこのたび、85億ドルを投じる Rio de Janeiro Petrochemical Complex (COMPERJ) の詳細を明らかにした。

特許を取得した流動接触分解法(fluid catalytic cracking)によりブラジル産の重質原油を直接、エチレン、プロピレンなどの石化原料に転換する。
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バレル/日の重油から年産80万トンのHDPE/LDPE、85万トンのPP、60万トンのPTAを生産する計画で、2012年ー13年の商業生産を予定している。

ブラジルのCampos Basin の重質原油を使用することにより、ナフサの輸入が不要となる。

Petrobras と Grupo Ultra のパートナーシップで実施し、Petrobras 石化部門のPetroquisa Unipar の統合会社のCompanhia Petroquimica do Sudeste (CPS) も出資する予定。

Grupo Ultra は、PetrobrasBraskem とともに Ipiranga を買収し、その石油化学部門をBraskemPetrobras に渡している。
Grupo Ultra は石油精製・販売部門を他社とともに引き受け)

  
2007/3/23 ブラジルで石油・石油化学業界の再編 

2007811日、Petrobras União de Industrias Petroquimicas (Unipar) 両社のブラジルの化学品、合成樹脂事業を統合する協議を行っていると発表した。新会社の名称は Companhia Petroquimica do Sudeste (CPS) で、Uniparが主導権を持つ。

  2007/12/6 Petrobras、石化事業を再編  


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


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