Octal Petrochemicals はオマーンの Salalah Free Trade Zone の年産30万トンのPET樹脂プラントを2008年8月にスタートさせるが、2010年に50万トンの増設を行い、80万トン体制にすることを明らかにした。
Octal Petrochemicals はOctal Holding SAOCの子会社で、同社は2006年に米国の投資会社Chemlink Capital Ltd. と Pound Capital Ltd.により設立され、サウジや湾岸諸国、米国の個人や投資会社が出資している。
2006年末に2万トンでスタート、2007年に1万トン増設して現在の能力は3万トンで、非結晶性シート(APET)を欧州、北米で販売し需要開拓を行なってきた。
現在の設備投資が完成すると、レジン能力は33万トンとなる。このうち、ボトル用が15万トンで、APETシートが18万トンとなる。
APETシート製造では世界初とする Direct to Sheet (DTS) 押出技術を採用している。
同社によると、通常は購入したペレット状レジンを大きな乾燥機で4~6時間乾燥する。水分があると次工程でトラブルが起こるためで、ここで多量のエネルギーが浪費される。
十分乾燥した後で、溶融し、押出機でシートにする。DTSではリアクターと押出機が結びついており、リアクターから溶融したレジンをそのまま押出機にかけるため、コンタミもなく、レジンの乾燥ー溶融のための無駄なエネルギーも必要としない。
シート部分の設備はオーストリーのSML Maschinengsellschaft が供給した。
同社の会長は4月14日、オマーン経済フォーラムの席で、2010年に50万トンの増設を行い、能力を80万トンにすると発表した。
2010年3月に25万トン、5月に25万トンが完成する。
同社の狙いは欧州、米国、中東市場でのソフトドリンクや水のボトル用としている。
全計画の投資額は10億ドルに達する。完成後の輸出額は11億ドルとみている。
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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