2008年3月期決算 信越化学 好調

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信越化学工業が4月28日に発表した3月期連結決算は、経常利益が前期に比べ21.5%増加し、当期純利益も19.2%増加した。
配当は前期の70円を90円に増やした。次期は100円を予定している。

                                   単位:百万円(配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益 配当
連結 単独 連結  単独  連結 単独  連結  単独  中間 期末

07/3

1,304,695

697,248

241,028

81,200

247,018

80,075

154,010

51,085

25.0

45.0

08/3

1,376,364

708,580

287,145

81,931

300,040

92,528

183,580

50,229

40.0

50.0

09/3

1,400,000

730,000

307,000

88,000

320,000

95,000

200,000

61,000

50.0

50.0

セグメント別営業損益は次の通り。(単位:億円)

  07/3 08/3 増減
塩ビ系 420 315 -105
シリコーン系 423 431 8
その他有機・無機 224 249 25
(有機・無機化学品) (1,067) (995) (-72)
電子材料 1,066 1,621 555
機能材料ほか 276 260 -16
全社 1 -4 -5
営業損益計 2,410 3,867 1,457

 

塩ビについては、国内は需要低迷で厳しい状況が続いた。
オランダのシンエツPVCは欧州の販売が好調で業績を伸長させた。

米国Shintechは住宅不振が影響し、前年比で経常損益が125億円減少した。
しかし、同業他社が稼働率を落とし大幅な減益や赤字に転落する中で、長年にわたり培ってきた米国および海外への顧客への販売網を活かした拡販により、フル操業を継続した結果、300億円を超える経常損益を確保した。

米国の同業他社との対比は以下の通り。(Oxy の2007年下期損益は不明)
Georgia Gulf と Polyone は年間ベースで前年の黒字から赤字に転落している。

金川社長は米国の住宅市場は引き続き厳しいとみているが、同社はLouisiana 州 Plaquemine の新工場(塩素 45万トン、VCM 75万トン、PVC 60万トン)の第1期(塩素 30万トン、VCM 50万トン、PVC 30万トン)を本年5月に稼動させる。
世界全体の需要開拓で対応し、引き続きフル稼働を狙う。

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半導体シリコンは携帯電話やデジタル家電用などの需要増を背景に好調で、特に300mm ウエハーの出荷が増加し、業績は大きく伸長した。
信越半導体グループ(信越半導体、SEHアメリカ、SEHマレーシア、SEHヨーロッパ、SEH台湾)の損益推移は以下の通り驚異的である。


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。


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