原油価格の高騰が止まらない。
ニューヨークの WTI原油先物相場は本年初日(1月2日)に一時100.00ドルを付け、その後一旦下落したが、3月13日に110ドル超え、5月6日に120ドルを超えてからは急上昇で5月21日には一時135.04ドルを記録した。5ヶ月弱で35%の上昇となった。
5月16日にサウジがブッシュ大統領の要請を受けて原油生産を日量30万バレル増やし、945万バレルにすることを明らかにした。
また、同日、ブッシュ大統領の方針転換を受けて、米エネルギー省が戦略石油備蓄の積み増しを停止すると発表した。
しかし、これらは原油価格に全く影響を与えなかった。
最近の上昇には、OPECのハミリ議長(UAE石油相)が9月のOPEC総会までは増産はしない意向を示したことや、ヘッジファンドを運営するブーン・ピケンズ氏が経済専門テレビ局のインタビューで、年内に150ドルをつける可能性を示したのも理由となっている。
経済産業省は2007年度エネルギー白書の原案で、2007年に投機マネーの流入などで30ドル/バレル以上の押し上げが働いたと指摘している。
2007年後半の価格を需給分が50-60ドル/バレル、投機マネーや地政学リスクが30-40ドル/バレルとみている。
最近の投機マネーの影響はもっともっと大きい。
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