Rohm and Haas、アジアでアクリルエマルション事業展開

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Rohm and Haas 5月26日、拡大する塗料市場の需要に対応するため、ベトナムのDong Nai省Nhon Trach市(Ho Chi Minh市から30km) にアクリルエマルション工場を建設すると発表した。能力は25千トンで、10百万ドルを投じ、2009年央に完成させる。

同社は1953 年に世界初の水性アクリル樹脂を開発して以降、品質と技術を高めてきた。
内外装用塗料を始め、金属用塗料、木工塗料、一般道路や高速道路に使用される路面標示用塗料、DIY用塗料、プラスチック用塗料、住宅用断熱材やフロアケアに至るまで、様々な分野でのニーズに応え、多種多様な原料を提供している。

今回のベトナム工場は、全世界で34番目、アジア太平洋地区で12番目の工場となる。

同社は過去6ヶ月で、中国の広東省仏山市三水区とインドのChennai に新工場を建設し、インドのTaloja 工場を拡張している。
このほか、ロシア、トルコ、メキシコで新増設している。

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中国:
同社は本年1 月8 日、中国広州省三水の新製造工場の稼動を正式に開始したと発表した。
10百万ドルを投資したもので、アクリルエマルション技術をベースとした製品を製造する。
能力は2万トンで塗料やコーティングの製造に使用される環境に配慮した水性バインダーおよびエマルションが含まれる。

華南地域の塗料産業は、中国全土の40%を占めている。

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インド:
Taloja
  Mumbai 近郊のTaloja に能力35千トンのプラントを持つが、これを倍増した。
   
Chennai
  昨年9月、南インドの Chennai から80kmのSriperumbudur industrial areaに工場を開設した。塗料、接着剤、繊維、紙、皮革等の原料用で能力は30~40千トン。
   

これにより、インドの能力は100~110千トンとなる。

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Rohm and Haas は2006年にビジネス戦略「ビジョン2010」を発表した。
アジア太平洋地域では、2006 年度の16 億ドルから2010 年度には32 億ドルの売上げを目標にしている。

この実現のため、今後ますます重要な役割を果たしていくアジア太平洋地域の体制強化の一環として、同社は昨年11 アジア太平洋地域において5 名の副社長を任命した。

 

エマルション以外では同社は中国のプラスチック添加剤市場向けに合弁会社を設立している。

2006年12月、同社は中国の威海金泓高分子有限公司(Weihai Jinhong Polymer )との間で、プラスチック添加剤製造を行う新規製造合弁会社、金泓Rohm and Haas Chemical (JinHaas)を設立することに基本合意した。

Rohm and Haas が51%出資し、金泓社の山東省威海市の工場を拠点に、MBS、アクリル系耐衝撃強化剤(AIM)、アクリル系加工助剤を製造し、それらをアジア地域に提供する。

JV は2007年8月に営業を開始している。

又、韓国では昨年末に、フラットパネルディスプレイ市場で使用される最先端の光学および機能フィルムの開発、製造、および販売を行う韓国 SKC との合弁会社SKC Haas Display Filmsの操業を開始している。

Rohm and Haas はフラットパネルディスプレイ事業の拡大の為、2007年にEastman Kodak のLight Management Films businessを取得している。

 


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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