中国のアクリル酸メーカートップメーカー SunVic Chemical Holdings

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本年6月初めに、PetroChina 子会社の蘭州化学が甘粛省蘭州でアクリル酸とアクリレートの商業生産を開始した。
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百万ドルを投じたもので、能力はアクリル酸が80千トン、アクリレート(メチル、エチル、ブチル)が115千トンとなっている。
PetroChina
が開発し権利を持つ、プロピレンの2段階酸化によるアクリル酸製造技術、連続エステル化によるアクリレート製造技術を使用している。

蘭州化学は年産1,050万トンの製油所と70万トンのエチレンコンプレックスを運営している。

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中国のアクリル酸(AA)及びアクリレート(AE)のメーカーと能力は以下の通り。(単位:千トン)
メーカー 立地 AA AE
BASF-YPC Co Ltd 南京   160   215
Sinopec Beijing Eastern Petrochemical 北京    80    95
Formosa Plastics Industrial Co (Ningbo) 浙江省寧波   160   230
Jiangsu Jurong Chemical Co Ltd (SunVic) 江蘇省塩城   205   250
JiLian (JiLin) Petrochemicals Ltd (JLPL) 吉林省吉林    35    30
Shanghai Huayi Acrylic Acid Co Ltd 上海   126   150
Shenyang Paraffin Wax Chemical Co Ltd 遼寧省瀋陽    80   130
Zhenghe Chemical 山東省    40    60
PetroChina Lanzhou Petrochemical Corp 甘粛省蘭州    80   115
Shandong Kaitai Industrial Co 山東省 シ博    30   --
Total     996  1,275
   藍星グループ子会社のShenyang Paraffin Wax Chemicalは三菱化学の技術を導入したもの

最大のメーカーは SunVic Chemical Holdings Jiangsu Jurong Chemical で、AA 205千トン、AE 250千トンの能力を持つ。

2003年に創業者で会長のSun Liping農薬原料のPMIDA N-(phosphonmethy) liminodiacetic Acidとシクロヘキサンの製造のため、Xiangshui Yinyan Chemical を設立した。

2004年に持株会社SunVic Chemical Holdings をシンガポールに設立(2007年2月に上場)するとともに、Jiangsu Jurong Chemical を設立して、Xiangshui Yinyan事業を引き継いだ。

2005年にAAの第1期 40千トン、アクリレート(ブチル)60千トンが生産を開始。
2006年にAA第2期が完成し130千トン能力とし、アクリレート(メチル 40千トン、2EHA 40千トン)が生産を開始した。
2006年に第3期前半が完成し能力を150千トンとし、2007年末に後半が完成し、合計能力205千トンとした。

中国に200以上の需要家を持つとともに、アジア、欧州、北米、中南米に輸出している。

同社はこのほか、PMIDA とシクロヘキサンを生産している。

 

同社は従来、原料のプロピレンを中国や韓国のメーカーから購入していたが、原料遡及を目指し、このたび江蘇省塩城でプロピレン工場の建設を開始した。能力は年産23万トンで、2009年末の完成を目指す。
重油の流動接触分解によるもので、プロピレンのほか、ガスオイル、ガソリン、LPGを生産するが、プロピレン以外は外販する。

このほか、原料、製品の輸送のため桟橋と貯蔵設備を建設している。

同社では将来川下の誘導品に展開する計画で、高吸水性樹脂(SAP)、接着剤、紫外線カット塗料、ブタジェンスチレンラテックス、ポリアクリル酸ナトリウム塩などを検討している。

  同社のCorporate Video   http://sunvic.listedcompany.com/webcast.html

 

 


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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