Abu Dhabi のIPIC、中央アジアに進出

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Abu Dhabi 政府の投資会社 International Petroleum Investment Company (IPIC) と、同社が65%出資する石化会社 Borealis はこのたび、Uzbekistan Uzkimyosanoat (ウズベキスタン化学品公団)との間で、ワールドスケールの肥料コンプレックス建設のFS実施に関する契約に調印した。

アンモニア工場と尿素工場を建設する計画で、FSを年末までに終え、2009年初めに決定する。2012年のスタートを目指している。

Uzkimyosanoat は国営で、12の化学工場、13の販売会社などを運営している。

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IPIC は海外の石油・ガス事業を急速に拡大している。 

IPICは本年7月、 Kazakhstan 政府との間で、エネルギーその他への投資のため10億ドルのファンドを設定することで合意した。
それぞれが
5億ドルずつを出資する。詳細は明らかにされていない。

同社はまた、同国での大規模な石油ガス化学事業への参加を検討している。

同国は石油・ガスの販売から、付加価値製品販売への転換を図る多くの計画を持っており、本件はその一つ。

50億ドルを投じて、年産80万トンのPE40万トンのPPを生産、世界中に輸出しようというもの。

AO Kazakhstan Petrochemical Industries (KPI) 50%を出資、IPICBasell が提携相手候補にあがっている。

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本年8月初めに、UAEの国営報道機関WAMIPICShellTurkmenistan で共同で石油・ガスの採掘を検討していると報じた。
Shellは、IPICとともに同国でこの事業を行うのは成長率の高いこの地域でのShellの立場を強化する絶好の機会であると述べている。

IPICはまた、同国との間で5億ドルを投じて年産70万トンの尿素プラントを建設することを協議している。
WAMIPIC社長と同国大統領が会談したと報じた。<p>HTML clipboard</p>

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なお、Abu Dhabi National Oil Borealis JV Abu Dhabi Polymers Company Limited Borougeはこのたび、Abu DhabiAgility社との間で上海にコンパウンド基地と物流ハブを建設し、2010年から10年間、Borouge の需要家への物流サービスを行なう契約を締結した。
上海物流ハブでは年間
60万トンのポリオレフィンを扱う予定。

BorougeAbu DhabiRuwais でエチレン60万トン、HDPE/LLDPE 60万トンを生産しているが、加えてエチレン150万トン、オレフィン転換75万トン、PP 2系列計80万トン、PE 54万トンを建設中で、中国への輸出を促進する。

 

    参考  2006/6/2 湾岸諸国の石油化学ー3 アラブ首長国連邦(UAE 
     


* 総合目次、項目別目次は
 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

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