PetroChina 大連石油化学の製油能力増強計画完成

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PetroChina 子会社大連石油化学(Dalian Petrochemical) は8月7日、新しい水素添加分解装置が稼動して2,050万トン/年への製油能力増強計画が完成、中国最大のリファイナリーとなった。

15億ドルを投じ、2005年から進めてきたもので、7つの設備を新設、インフラを拡大し、従来の能力1,050万トンからほぼ倍増した。

6月末には600万トン/年のdiesel hydrogenation が完成しており、水素添加(hydrofining)によりdiesel の硫黄分を10,000 PPM から 50 PPM以下にまで下げることが可能となり、Euro-IV の排出基準を満たすことができるようになった。

また、従来は硫黄含有量の低い原油 (Sweet crude) しか処理できなかったが、今後は1,600万トン/年の硫黄含有量が高い原油 (Sour crude) が処理できるようになり、世界でも先端を行くリファイナリーになる。

同社は今後、クウェートのサワー原油を日量1万トン処理する計画。
また、8月末に大連港にサウジから大型タンカー(VLCC)で200万バレルの原油を輸入する。
昨年末にサウジとの間で締結した長期供給契約に基づき、今後、最低毎月1隻分は輸入する。

なお、大連石油化学は石油化学分野では、年産100千トンのスチレンモノマー、3基計320千トンのPP(200+70+50千トン)を持っているが、リファイナリー増設でBTXを新設した。
7月稼動で、ベンゼン 250千トン、トルエン 450千トン、キシレン 450千トンとなっている。

現在の中国のリファイナリーの上位5社は次の通り。
 ペトロチャイナ大連石油化学   2,050万トン/年
 シノペック 鎮海煉油化工  2,000万トン
 シノペック広州石油化学  1,570万トン
 シノペック燕山石油化学  1,400万トン
 シノペック上海石油化学   1,400万トン
   

シノペック茂名石油化学は、現在の能力は 1,350万トン/年だが、1,200万トンの増設計画をNDRCに提出し、8月末に認可を得た。
完成すれば2,550万トンで大連石油化学を抜くこととなる。

 


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