Sinopec は、ロシアで石油開発をしている英国 Imperial Energy Corp Plc の買収を狙い、インドのOil and Natural Gas Corp (ONGC)と争っていた。
これはSinopec にとって、TNK-BP からのUdmurtneft 油田の買収、サハリン3への参加に次ぐ、ロシアの石油を狙う3度目のケースであった。
2008/8/7 Sinopec、ロシアで石油開発の英国 Imperial Energy の買収狙う
インドのONGC は8月26日、14億英ポンド(26億米ドル)でImperial Energy を買収することで合意したと発表した。
同社はSinopec の意向表明以前に価格を提示して買収交渉を行なっていた。
ONGCの海外での油田開発担当の子会社 ONGC Videsh が買収する。
Imperial Energy の油田からインドに直接原油を輸送することは出来ないが、ONGC にとっては原油値上がりに対するヘッジとなる。
Sinopec はこれに対し、対抗ビッドをしないことを明らかにした。「最早 Imperial Energyに対してオファーをする考えはない」と表明した。
ONGC のImperial Energy 買収にはロシア政府の承認が必要だが、ONGCが100%買収することでは承認が得られないだろうとの見方が多い。
インドの石油相は8月29日に上海協力機構サミットの間にロシア大統領と会談、本件を話し合った。石油相は、ロシア大統領は「非常に協力的であった」としているが、ロシアはおそらく、Imperial の株の一部をロシア国営の Rosneft か Gazprom に譲渡することを求めるだろうとの見方が強い。
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