石化製品需要急減、操業度低下

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合成樹脂の国内の需要は11月中旬以降一段と縮小している。
自動車とデジタル家電の2大需要分野及び日用雑貨やパレット・コンテナーの加工企業からの受注が縮小しているという。

各樹脂の国内出荷は大幅に下落した。特にPPの下落幅が大きい。

輸出も本年に入り減っているが、特にPPとPVCの輸出の減が大きい。

この結果、モノマーの生産量も減少している。

11月のエチレンの生産量は前月比1.1%増の535,900トンで前年同月比では17.8%のマイナスとなった。
定修プラントはなく、稼動プラントの平均稼働率は80.6%で、1996年の調査開始以来の最低水準となった。

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米国でもエチレンの休止が相次いでいる。

米国のエチレン能力は2860万トンだが、このうち、690万トンが秋以降停止している。
このうち
ExxonMobil DuPont のテキサス工場は9月のハリケーン襲来で停止し、その後再開していない。

このほか、減産プラントも多い。Dowはテキサス工場の2系列を40%以下にまで落とすと発表している。

  立地  能力 トン 発表 停止期間
Westlake Chemical Lake Charles, Louisiana  544,000 12/17  
Chevron Phillips Chemical Port Arthur, Texas  803,000 12/15 2ヶ月停止
Sweeny 22, Texas  295,000 11/21 期間未定
Flint Hills Resources Port Arthur, Texas  621,000 12/1 期間未定
Odessa, TX  348,000 11/6 2009年上半期中
Chevron Phillips Chemical Cedar Bayou, Texas  803,000 12/1 定修、30日以上
Formosa Point Comfort I, Texas  680,000   定修終了後もそのまま
Equistar La Porte, Texas  789,000 10/31 23ヶ月
Chocolate Bayou,Texas  544,000 12/18 需要回復まで停止
ExxonMobil Beaumont, Texas  826,000 9月のハリケーンで停止、再開未定
DuPont Orange, Texas  680,000 同上
(小計)   ( 6,933,000)  
Dow Freeport, Texas  1,600,000 12/4 操業度40%以下に

 


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