オバマ大統領、温室効果ガス規制へ

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オバマ米大統領は126日、温室効果ガスの排出量削減と自動車の燃費向上に関する政策の見直しを、EPAと運輸省など関係省庁に指示した。
新政権が地球温暖化の原因の排出を規制しようとしていることの明白なシグナルである。

20074月に米連邦最高裁はEPAに自動車からの二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出規制を強く促す判決を下した。
しかし、
Bush政権はこれまで、温室効果ガスを抑えるために既存の法律を使うことを繰り返し拒否しており、排出規制よりも燃費向上に焦点を当ててきた。

2007/4/5 米連邦最高裁、温室効果ガス規制で政府に促す判決

オバマ大統領は、カリフォルニアや16の州、Washington D.C. のトラック、自動車の排ガス規制法の不許可決定を見直すようEPAに指示した。
EPAがこれら州法を認めた後には、連邦法がこれに追随するだろうと見られている。

運輸省に対しては、2011年モデルからの新しい燃費基準を設定するよう命じた。

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連邦Clean Air Act では、製油所、工場やその他の固定排出箇所については、州に対して連邦政府よりも厳しい排出規制を行うことを認めている。
しかし、自動車については、連邦法より厳しい州法成立には
EPAの承認が必要となっている。

200712月に EPAはカリフォルニア州が認可を求めていた自動車に対する独自の温暖化ガス排出規制案を認めないことを決めた。

Californiaの規制案では、SUV、ミニバン、乗用車は2009年モデルから、2016年までに排ガスを30%減らすことを求めており、他の州(Arizona, Connecticut, Florida, Maine, Maryland, Massachusetts, New Jersey, New Mexico, New York, Oregon, Pennsylvania, Rhode Island, Vermont, Washington, Utah, Colorado の各州)とWashington D.C. が追随した。

この実現のためには、他の方法もあるが、最終的には平均して2016年までにガロン当たり35.7マイル、2020年までに42.5マイルにする必要がある。

2007年のエネルギー法では2020年までの目標をガロン当たり35マイルとしている。

参考 2007/9/25 米連邦地裁、カリフォルニア州の自動車メーカー訴訟を却下


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 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

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