新日本石油は1月30日、2009年3月期連結決算の業績予想を大きく下方修正した。
昨年10月時点では当期純損益を-230億円としていたが、今回は-2,400億円とした。前年と比較し、-3,883億円となる。
2009年3月期業績予想 (単位:億円)
今回予想 (2009/1/30) |
前回予想 (2008/10) |
差異 | 前年実績 | 差異 | |
売上高 | 76,000 | 88,500 | -12,500 | 75,240 | 760 |
営業損益 (うち在庫影響) |
-3,040 (-4,100) |
-120 (-730) |
-2,920 (-3,370) |
2,640 (1,679) |
-5,680 (-5,779) |
経常損益 | -2,700 | 50 | -2,750 | 2,757 | -5,457 |
当期純損益 | -2,400 | -230 | -2,170 | 1,483 | -3,883 |
配当 | 20円 | 20円 | - | 12円 | +8円 |
セグメント別経常損益(単位:億円)
今回予想 (2009/1/30) |
前回予想 (2008/10) |
差異 | 前年実績 | 差異 | |
石油製品 (うち在庫影響) |
-3,520 (-4,100) |
-1,190 (-730) |
-2,820 (-3,370) |
1,313 (1,679) |
-4,833 (-5,779) |
石油化学製品 | -490 | -280 | -210 | 226 | -716 |
石油・天然ガス開発 | 1,200 | 1,130 | 70 | 1,113 | 87 |
建設・その他 | 110 | 110 | 0 | 105 | 5 |
合計 | -2,700 | 50 | -2,750 | 2,757 | -5,457 |
損失増大の主因は原油在庫の評価損である。同社は原油の在庫を総平均法で計算している。
同社では10月時点では 通期平均で、原油代 97.8ドル/バレル、為替レート105.3円/ドルとみていた。
今回、原油代 83.7ドル/バレル、為替レート100.0円/ドルに見直した。
原油価格が上昇していた2008年3月期は、前年度末の安い在庫を平均したため、在庫評価で1,679億円の利益を計上した。
しかし、本年は期首の高い在庫が損益に影響するため、10月時点では在庫の影響を-730億円とみていたが、その後の原油安により、それが-4,100億円に膨らんだ。
在庫の影響を除くと、営業損益は1,060億円の黒字であり、同じく在庫の影響を除いた前年実績(961億円)とあまり変わらない。
石油化学会社も、住友化学や三井化学を除き、ほとんどが原料及び製品の評価に総平均法を採用しており、規模は異なるが、同様の事態が起こる。
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