公取委、架橋高発泡ポリエチレンシートのカルテルで排除措置命令及び課徴金納付命令

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公正取引委員会は3月30日、架橋高発泡ポリエチレンシートの製造販売業者に対し、排除措置命令と課徴金納付命令を出した。

http://www.jftc.go.jp/pressrelease/09.march/090330.pdf

違反事業者 排除措
置命令
課徴金納付命令
古河電気工業  ○   7億9,313万円
日立化成工業  ○   1億6,537万円
東レペフ加工品  ○   1億 585万円
東レ  ○     -
積水化学工業  -    -
合 計  4社  10億6,435万円

架橋高発泡ポリエチレンシートは、ポリエチレン樹脂,エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂等のポリエチレン系樹脂を原材料とする発泡シートのうち、架橋処理を施し、高倍率で発泡させたもので、断熱性、防水性等に優れているため、長尺屋根等の建築資材・土木資材、パイプカバー、冷蔵庫断熱材等の保温材・断熱材、水泳用ビート板、風呂マット等のスポーツ用品・雑貨などに、幅広く用いられている。

古河電工、日立化成、東レペフ加工品、積水化学の4社及び東レペフ加工品の親会社の東レは、共同して価格の引き上げを決定し、競争を実質的に制限していた。

公取委は2008年7月に各社に立ち入り検査を行った。

日立化成と東レペフ加工品は立ち入り検査後の申告で課徴金の30%減免を受けた。

積水化学に対し排除命令、課徴金納付命令が出ていないのは、同社が自主申告したためと思われる。

同社は2007年6月にガス用ポリエチレン管・継手の価格カルテルで排除措置及び課徴金納付命令(1億2464万円)を、2009年2月に塩化ビニル管及び同継手カルテルで排除措置命令及び課徴金納付命令(79億6532万円)を受けている。

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古河電工は、電線の被覆材の技術を応用し、数々の発泡製品(化学架橋発泡ポリエチレン、電子線架橋発泡ポリエチレン、無機質高充填フォーム)を製造している。

東レペフ加工品は東レの100%子会社で、1980年に“トーレペフ”(電子線架橋による半硬質・独立気泡の長尺シート状発泡体)の製造のため設立された。

2002年に東レから工業材料用ペフ営業部を移管した。(東レには自動車材料事業部にペフ販売課が残っている)
(東レは当該品の販売は行っていないが、値上げ協議には参加したとして、排除命令を受けた。)

東レペフ加工品の現在の事業内容は断熱・保温製品事業と介護、福祉、健康関連製品事業(人口畳、健康サポーターの生産販売)となっている。

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古河電工は以下の発表を行った。

当社および社会に及ぼす影響の大きさを考慮し、経営として深い反省を込め、次のとおり役員報酬の一部返上を行うことといたしました。
 代表取締役会長: 石原 廣司 10% (2 ヶ月)
 代表取締役社長: 吉田 政雄 10% (2 ヶ月)

尚、関係者については、社内規則に基づく厳正な処分を行う予定です。

日立化成は以下の通り発表

本件を厳粛に受け止め、コンプライアンス体制の整備と社員への遵法教育をさらに徹底し、事件の再発防止と会社の信頼回復に努めてまいります。

今後の対応
  排除措置命令等の内容を慎重に検討し、適切に対応を決定する予定です。

 


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   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

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