石油コンビナート高度統合運営技術研究組合(RING)は4月1日、経済産業省からの補助金に係る平成21年度「コンビナート連携石油安定供給対策事業」について、補助金交付対象となる3事業を選定したと発表した。
RINGについては 2006/5/24 RING 第三次事業計画 発表
コンビナート連携により、石油精製業を中心とするコンビナート域内外の連携設備の効果的設置による拡大融合を促進して製油所の競争力を強化するとともに、石油資源の有効活用を図り原油処理量を減らすことを通じ、エネルギーセキュリティを確保するための事業について必要経費を補助するもの。
対象事業 | 原油処理量の削減、製油所における主要製品の製造コストの削減等、 各地区石油コンビナートの特長ある展開を目指す事業 |
目指す効果 | ①石油製品需要の充足に必要な原油処理量の削減 ②製造コスト低減、又は付加価値の向上。 |
実施期間 | 平成21年度の単年度事業、又は複数年度事業 |
対象事業者 | 石油精製業同士、又は石油精製業と連携した業種で構成する複数事業者 |
補助率 | 補助対象経費の1/2を限度に補助 |
予算 | 平成21年度の補助金予算額は17億円(業務管理費を含む) |
選定された3事業は以下の通り。
事業名称 | コンビナート水素回収・燃料連携事業 |
事業者名 | ジャパンエナジー/出光興産 |
事業期間 | 平成21~22年度 |
実施場所 | 愛知県 知多地区 |
実施内容 | ジャパンエナジー知多製油所で自家燃料としている水素を回収・高純度化し、 出光興産愛知製油所へ供給。 また、これにより不足となる自家燃料を補うため、出光から分解重油、ブタンを供給する。 このための設備を設置することで、水素製造装置の稼動低減、分解重油の有効活用ができ、 原油処理量削減、石油の安定供給が図れる。 水素回収装置、水素・燃料供給受入関連設備 |
事業名称 | コンビナート間のブタンおよびブチレンの供給・受入配管の新設事業 |
事業者名 | 富士石油/住友化学 |
事業期間 | 平成21~22年度 |
実施場所 | 千葉地区 |
実施内容 | 富士石油袖ケ浦製油所で生産されるブタンおよびブチレンを、 住友化学千葉工場(姉ヶ崎)のエチレン原料として供給するための配管および関連設備を設置。 LPG配管 2.6km (従来は内航船で輸送、成分調整不可) 住友化学の製造品目変動に応じて成分調整して供給 これにより、流動接触分解装置を有効に活用することが可能になるとともに、 エチレンプラントを効率的に操業することができ、原油処理量削減、石油の安定供給が図れる。 |
千葉地区コンビナート立地
事業名称 | コンビナートナフサ供給連携事業 |
事業者名 | 出光興産/三井化学 |
事業期間 | 平成21~22年度 |
実施場所 | 千葉地区 |
実施内容 | 出光興産・千葉工場および三井化学市原工場で使用する原料ナフサを共同で調達するための設備を設置 ナフサ配管 6km、投資額 約20億円(折半) これにより、フルレンジナフサ、ライトナフサの有効な活用ができ、 |
しかし、これらを見ると、果たして国が補助金を出す必要があるのだろうか。
メリットがあれば補助金なしでもやる筈で、そうでないとすれば、財政難のなかで補助金を出してまでやる程の社会的なニーズがあるとは思えない。
日本に 14もの(小規模の)エチレンセンターが必要でないことははっきりしており、現実に水島では2つのセンターを統合する案が進行しているという。このような案件を支援して、日本の石油化学の新しい体制をつくることの方が必要ではないか。
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
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