中国商務部、条件付で三菱レイヨンのLucite International 買収を承認

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中国商務部は独禁法の規定に基づき三菱レイヨンのLucite International 買収を審査していたが、4月24日、条件付でこれを承認した。
これで独禁法上の問題は全てクリアしたこととなる。

付記
三菱レイヨンは27日、全ての関係各国で独禁法当局の認可取得を完了したと発表した。
今後、ルーサイト買収の手続きを開始し、本年5月末日頃全ての買収手続きを完了する予定。

昨年12月に一次審査を開始し、2月20日に競争上問題ありとして、二次審査に入った。

中国ではLucite 上海にACH法MMAモノマー 10万トンのプラントを稼動させている。
また、三菱レイヨン
100%子会社の恵州恵菱化成有限公司が広東省恵州市大亜湾経済技術開発区で2006年12月に直酸法MMAモノマー 7万トンで生産を開始したが、2万トンの増強を決めている。
これが問題とされた。

2009/4/14 三菱レイヨンのルーサイト買収に中国が反対?

その後、三菱レイヨン、Lucite International と協議を行い、今回の結論に至った。公告28号で経緯を説明している。

条件は以下の通り。

1.能力除去

中国Lucite5年間、生産能力の50%を第三者に原価(製造コスト+管理費、利益なし)で供給する。原価は独立した監査人の監査を受ける。(買収後6ヶ月以内に行う。正当な事情があれば、更に6ヶ月延長。)

期間内にこれが出来ない場合は、商務部は独立した受託者を指名、中国Luciteを第三者に売却させる。

2.上記期間中の扱い

上記の期間中は、中国Luciteは三菱レイヨンからは独立した管理体制で運営する。

その間、両社は価格や顧客について情報交換しない。

この約束に反した場合、25万~50万元の罰金を課す。

3.5年間の新事業禁止

商務部の許可なしで次の行為を行わない。 

1)中国でMMAモノマー、PMMAレジン・板のメーカーの買収

2)中国で新しくMMAモノマー、PMMAレジン・板の製造

 


* 総合目次、項目別目次は
   http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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