LyondellBasell は1月6日、米国事業とドイツの持株会社Basell Germany Holdings GmbH について米国の民事再生法 (破産法 Chapter 11)の申請を行った。
それ以外の国での活動は従来通りとしていた。
2009/1/7 LyondellBasell、Chapter 11 申請
しかし、同社は4月24日、欧州にある全体の持株会社 LyondellBasell Industries AF S.C.A. (以下、親会社)も米国の民事再生法の対象に加えたと発表した。
親会社は製造も販売も行っておらず、従業員もいない。
今回の措置により、米国子会社の債権者が、親会社が米国子会社に対して行っている債務保証の実行を求めたり、親会社の長期借入金
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同社では今回の措置は欧州の法律での破産には当たらず、米国以外の事業活動は全く影響を受けないとしている。
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同社の資本構造は以下の通り。
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(4) The Senior Secured Credit Facilities comprise a $2,000 million term loan A facility, a $7,550 million and Euro 1,300 million term loan B facility and a $1,000 million revolving credit facility.
(5) The Asset-Based Facilities include an inventory facility of up to $1,000 million and a receivables facility of up to $1,150 million.
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これまでの経緯は以下の通り。
2009年1月6日 | ||
: | 米国事業(合計81社)とドイツ持株会社Basell Germany Holdings が民事再生法を申請(図 参照) | |
民事再生計画認可までの間の倒産を防ぐため、80億ドルのDIPファイナンスをアレンジ。
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2月26日 | ||
破産裁判所が下記に関して、60日間の禁止命令を出す。 | ||
・ | 米国子会社の債権者が、親会社が米国子会社に対して行っている債務保証の実行を求めること。 | |
・ | 親会社の長期借入金の繰上返済を求めること。 利率 8.375%の2015年満期の借入金(615百万ドル)の金利が未払いとなっている。 | |
2月27日 | ||
破産裁判所がDIPファイナンスを承認 | ||
32.5億ドルは新規借り入れ、32.5億ドルは既存の担保付借入金の再借り入れ、 <p><p><p><p><p><p><p>HTML clipboard</p></p></p></p></p></p></p> 期間は1年 | ||
4月8日 | ||
再生計画で当初の固定費削減を上乗せ | ||
損益改善を13億ドルに、うち固定費削減を当初の2億ドルから7億ドルに。(2010年末 目標) | ||
従業員 3,000人(17%)、下請け 2,000人(30%)カット、10以上のプラント閉鎖 | ||
同社は3月24日、昨年12月中頃から休止しているChocolate Bayou のオレフィンコンプレックスを閉鎖すると発表した。
同コンプレックスは 土地をSolutia からリースしており、市況悪化に加え、リース料も負担となっていた。
Chapter 11でのオプションを行使し、リースを打ち切った。
他の6つのコンプレックスで、需要家のニーズは十分賄えるとしている。Equistar Chemicals のオレフィンコンプレックスは以下の通り。(能力は若干古い資料)
立地 エチレン能力 Chocolate Bayou, Texas 545千トン Channelview, Texas 1,750千トン LaPorte (Deer Park), Texas 790千トン Corpus Christi, Texas 770千トン Lake Charles, Louisiana 385千トン Clinton, Iowa 435千トン Morris, Illinois 545千トン
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
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