薬害肝炎救済法に基づく給付金の負担割合

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厚生労働省は4月10日付の官報に告示260号を出し、薬害肝炎救済法に基づく給付金の負担割合を発表した。

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2008年1月8日、薬害肝炎救済法(特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第IX因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法)が衆院本会議で全会一致で可決、1月11日、参院院本会議で全会一致で可決、成立した。

2008/1/16 薬害肝炎救済法 成立

薬害C型肝炎救済法の骨子は以下の通り。

府は甚大な被害が生じ、被害拡大を防止できなかった責任を認める
救済対象はフィブリノゲン製剤と第9因子製剤の投与(後天性の傷病に係る投与に限る)を受けたことによってC型肝炎ウイルスに感染した者及びその者の胎内または産道においてC型肝炎ウイルスに感染した者
  死亡の場合はその遺族
給付額
  慢性C型肝炎が進行して、肝硬変もしくは肝がんに罹患し、または死亡した者 4000万円
慢性C型肝炎に罹患した者 2000万円
それ以外 1200万円
投与の事実、因果関係の有無、症状は裁判所が認定
請求期限は5年以内、10年以内に症状が進行すれば追加給付金を支給
給付金支給のため、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に基金を設置
費用の負担の方法及び割合について、製造業者等と協議し、あらかじめ基準を定める

原告・弁護団と政府は20081月15日、和解基本合意書を締結した。

田辺三菱製薬は9月29日に「基本合意書」を締結、日本製薬も12月14日に基本合意書を締結した。

2008/9/22 薬害肝炎訴訟、田辺三菱製薬が和解

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給付金の国と企業との負担割合については、舛添厚生労働相は2008年1月、これまでの薬害事例などを参考に「企業が2:国がという比率になる」と説明している。

これまでの訴訟での企業と国の負担割合は次のとおり。

サリドマイド訴訟
キノホルム(スモン)訴訟
薬害ヤコブ訴訟
 2:1(企業負担 66.7%)
薬害エイズ訴訟  3:2企業負担 60%

2008/1/24 資料 薬害エイズ事件

昨年1月に国が和解合意した後、国側は200億円の基金を拠出し、企業側負担分も肩代わりしていた。
本年3月末までに1,532人が提訴、905人が和解。2月末時点で約160億円が払われた。

今回、負担割合は3:2(企業負担 60%となった。
厚生労働省試算では田辺三菱製薬と日本製薬の2社が6割(約180億円)、国が4割(約120億円)を負担することとなる。
同省では「薬害エイズ事件と同じ血液製剤による薬害である点を考慮した」としている。

具体的には以下のとおり負担する。

1)2007年に大阪高裁が示した和解案で企業と国の責任が認定された期間分については、和解案通りの負担とする。

  対象企業 期間 企業負担 国負担
フィブリノゲン製剤 田辺三菱製薬 85/8/21-87/4/21 10分の10  -
87/4/22-88/6/23  3分の2  3分の1
第Ⅸ因子製剤 田辺三菱製薬
日本製薬
84/1/1- 10分の10  -

2)上記以外の期間分

田辺三菱製薬  5,186,725千円
日本製薬   155,775千円
  残額

       総額が確定できないのに、なぜ千円単位で決められるのか、不明。

3)合計額(厚生労働省試算)

田辺三菱製薬
及び 日本製薬
 約180億円  60%
 約120億円  40%

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田辺三菱製薬は20083月期決算において、HCV訴訟損失引当金として 112億円を計上していた。

同社は4月13日、給付金支給対象者見込数等を勘案して、同社負担に帰する費用の額を見積った結果、計上すべき引当金の額が200億円になったとし、2009年3月期連結損益計算書で 88億円を特別損失に計上すると発表した。上記の厚生労働省試算より増えている。

合わせて、同社は遺伝子組換え人血清アルブミン製剤の製造販売承認の取下げおよび自主回収にともなう製品の回収費用、廃棄損等をメドウェイ関連損失として、650 百万円を特別損失に計上すると発表した。

2009/3/26 田辺三菱製薬、試験データ改竄、承認取下げ、自主回収 

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日本製薬は武田薬品の連結子会社(87.5% 所有)。

1921年にはじめて画期的なアミノ酸の製剤化に成功(ポリタミン発売)、1951年には我が国で初めてエタノール分画法によるガンマグロブリンの製造に成功し、以後日本の栄養輸液製剤及び血漿分画製剤のパイオニアとして事業基盤を固めた。
武田薬品グループの中で、血漿分画製剤、栄養輸液製剤、殺菌消毒剤、ドリンク剤の製造販売事業に事業領域を特化したスペシャリティファーマ。
ポリタミンに始まる滋養強壮剤の日本における先駆的企業として、アリナミンV等ドリンク剤の製造を行っている。


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 http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。

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