日本触媒
基礎化学品、機能性化学品事業が大幅減益となった。機能性化学品は営業損益で赤字となった。
連結決算 単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円)
08/3 09/3 増減 2009年 上期 下期 基礎化学品 67 16 -51 35 -19 機能性化学品 88 -19 -107 17 -36 環境・触媒 28 12 -16 11 2 全社 1 - 3 - 4 - 5 2 合計 184 6 -178 58 -52
基礎化学品事業:アクリル酸、酸化エチレン、エチレングリコールほか
機能性化学品事業:高吸水性樹脂、医薬中間原料、コンクリート混和剤用ポリマー、電子情報材料ほか
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住友ベークライト
営業損益は、販売の減少に加え、退職給付会計の数理計算差異が38億円の損失となったこともあり、前期に比べ107億円減少した。半導体・表示体材料の減益が大きい。
特別損失に、事業再建関連費用および事業整理損を41億円、株式評価損42億円、減損損失15億円等を計上した。
連結決算 単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円)
08/3 09/3 増減 2009年 上期 下期 半導体・表示体材料 107 47 -60 49 -2 回路製品・電子部品材料 -27 -35 -9 -11 -25 高機能プラスチック 30 13 -17 22 -9 Quality of life 30 10 -21 17 -7 その他 2 1 -1 1 0 全社 -52 -51 1 -26 -26 合計 90 -16 -107 52 -68
同社では退職給付会計の数理計算差異を毎期発生年度に一括償却している。
このため、株価が上昇した2006年3月期はこれが79億円の利益となったが、2008年3月期は逆に46億円の損失、今期も38億円の損失となった。また、2008年3月期は海外子会社の連結対象期間変更で9 ヶ月間となり、営業損益が約19 億円減少した。
これらの影響を除外すると、営業損益は次の通りとなる。
営業損益対比(億円)
08/3 09/3 増減 半導体・表示体材料 132 57 -75 回路製品・電子部品材料 -19 -32 -13 高機能プラスチック 45 21 -24 Quality of life 44 22 -22 その他 2 1 -1 全社 -49 -48 1 合計 155 21 -134
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電気化学
スチレン系製品やクロロプレンゴムなどの有機系素材や電子材料などの減益が大きい。有機系素材は営業赤字となった。
連結決算 単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円)
08/3 09/3 増減 2009年 上期 下期 有機系素材 133 -19 -152 33 -52 無機系素材 29 25 -4 16 9 電子材料 78 30 -48 34 -4 機能・加工製品 53 62 9 23 39 その他 6 5 -1 4 1 全社 -1 -1 0 0 0 合計 299 103 -196 109 -6
有機系素材:
SM、PS、ABS、クリアレン、耐熱・透明樹脂、酢酸、酢ビ、ポバール、クロロプレンゴム、アセチレンブラック 他
無機系素材:
肥料、カーバイド、耐火物、セメント、特殊混和材 他
電子材料:
溶融シリカ、電子回路基板、ファインセラミックス、電子包装材料 他
機能・加工製品:
食品包装材料、ワクチン、関節機能改善剤、診断薬、建設資材・産業資材 他
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三菱ガス化学
各分野が大幅減益となった。
連結決算 単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円)
08/3 09/3 増減 2009年 上期 下期 天然ガス系 33 -49 -82 9 -57 芳香族 121 -74 -194 15 -89 機能化学品 162 64 -98 31 33 特殊機能材 152 23 -129 42 -19 その他 5 6 1 3 2 全社 1 -1 -2 -4 3 合計 474 -31 -505 96 -127 天然ガス系:メタノール、アンモニア、アミン系製品、メタクリル酸系製品、多価アルコール類ほか
芳香族:キシレン異性体及びその誘導品
機能化学品:過酸化水素、電子工業用薬品類、エンプラ
特殊機能材:プリント配線板用材料、プリント配線基板、脱酸素剤
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田辺三菱製薬
2007年10月1日に田辺製薬と三菱ウェルファーマが合併し「田辺三菱製薬」になった。
上場している田辺製薬が存続会社だが、但し逆取得となっており、08/3は三菱ウェルファーマの中間決算に誕生した田辺三菱製薬の下期を加えたものとなっている。
このため、比較のため田辺製薬の上期を加算する。
連結決算 単位:億円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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既報の通り、薬害肝炎の給付金の負担割合が決定した。
同社では昨年度に 91億円を繰り入れ、合計112億円を引き当てていたが、見込み額が200億円となったため、当期に88億円を特別損失に計上した。
2009/4/15 薬害肝炎救済法に基づく給付金の負担割合
なお、特別損失は前期が上記に加えて合併関連費用(49億円)、特別退職金(11億円)など、合計174億円であったが、当期は上記に加え、有価証券評価損(66億円)、特別退職金(43億円)、減損損失(34億円)など、合計258億円となり、84億円の損失増加となった。
* 総合目次、項目別目次は
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
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