PetroChina がIneos のスコットランドの Grangemouth 製油所の買収交渉をしていることが19日に明らかになった。
PetroChina は5月24日にシンガポール石油の34.41%の買収を発表したばかりだが、今度は欧州に進出する。
PetroChina は昨年5月、新日本石油との間で、新日石子会社の新日本石油精製が保有する大阪製油所(115千バレル/日)を共同出資会社として運営することで合意している。
2009/5/28 ペトロチャイナ、シンガポール石油株 45.51%を買収
PetroChina では交渉をしていることは認めている(「欧州の製油所買収は欧州での活動の助けになる」)が、交渉は予備的段階であり、またダウンストリームは今は儲からないとし、決着には時間がかかるとしている。
Grangemouth 製油所は能力 日産20万バレルでほとんど全ての燃料をスコットランドで販売している。
フォース湾(Firth of Forth)にある同製油所は1924年に開設された。
BP(その後Innovene)が運営していたが、2005年12月にIneosに売却された。
同時に売却されたフランスのLavera製油所とともに、Ineos Refining となっている。
製油所は、North Sea の70以上の油田からの英国の石油生産の半分以上を輸送する Forties Pipeline System につながっている。HTML clipboard
Grangemouth 製油所に隣接し INEOS Olefins & Polymers があるが、これは今回の交渉の対象外。
PetroChina はこの買収に成功すれば、英国のエネルギー市場にポンド安による低価格で参入できる。また North Sea 油田の開発に参加する糸口も出来る。
Ineos は経済危機の影響で苦境に陥り、昨年11月17日、銀行団に対し、総額70億ユーロの2つの借入契約を2009年5月末まで免責するよう要請した。
その後、期限の再延長を要請、本年5月27日、債権者の2/3以上の賛成で7月17日までの延長の承認を得た。
同社はGrangemouth 製油所売却を数社と交渉していたとされている。
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