藍星集団、南京でメチオニン工場建設

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藍星集団と同社のフランスの子会社Adisseo Groupは8月19日、メチオニン工場を南京市に建設する契約を締結した。
能力は年産7万トンで、2012年下半期に稼動の予定。

同社は2008年1月にメチオニン計画を発表しているが、その時点では立地は天津市を予定しており、第1期 7万トン、第2期 7万トンで合計14万トンの計画となっていた。
<p>HTML clipboard</p>今回の発表にはないが、恐らく第二期計画も考えていると思われる。

藍星集団では、「豊富な原料供給を満たせることが、両社が南京をメチオニン中国工場の建設地に選んだ理由だ。また、南京は恵まれた立地条件を備えており、川上・川下産業のサプライチェーン配置の合理化に有利で、同時に製品をアジア太平洋地域に輸送することにも便利な土地だ」と述べた。

藍星集団は2006年1月にCVC Capital Partners から動物用栄養製品メーカーのAdisseoを買収した。 AdisseoはCVCがAventis (現在はSanofi Aventis)の動物栄養製品部門を2002年に購入して設立した会社で、メチオニン、ビタミン、飼料用酵素を製造販売しており、年間売上高は5億ユーロ。メチオニンは年20万トンを生産し、世界シェアは29%。

同社は本年6月にフランスとスペインの工場でメチオニンを合計25千トン増強することを明らかにしている。 

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中国は世界第2位の飼料生産国として、メチオニンの需要は大きく、現在の需要は12万トン程度とされる。

しかし、中国のメチオニンの生産能力は低い。

石家荘海天精細化工、山東天一化学、Degussa Rexim(Nanning) Pharmaceutical などが生産しているが、いずれも少量の生産で、Degussaの場合で年産 350トンに過ぎない。

Degussa Rexim(Nanning)2001年にDegussaNanning Only-Time Pharmaceutical JVNanning Only-Time Rexim Pharmaceutical として設立されたが、2005年にDegussa 100%子会社となり、改称した。広西チワン族自治区南寧市にあり、アミノ酸の生産がメイン。

このため輸入に大きく依存しており、2008年の輸入数量は90,705トンとなっている。

山東天易科技、本渓化工集団精細化工など多数企業が新しいメチオニン進出の意向を示している。

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住友化学によると、世界的な人口の増加、発展途上国や新興国の経済成長による食肉文化の広がり、健康を意識した鶏肉志向の高まり、家畜排泄物の管理や規制といった環境問題への対応、中長期的な飼料用穀物の不足や高騰に対する懸念など、さまざまな理由から、メチオニンの需要はここ数年拡大を続けており、現在全世界で約700千トンといわれる市場は、今後も年率5%程度で増加していくものと見込まれる。

住友化学は6月8日、メチオニンの増強を発表した。
旺盛な需要に対応するため、愛媛工場に1系列40千トンを新たに増強し、生産能力を合計で約140千トンとする。
増強設備は2010 年第1四半期に操業を開始する予定。

住友化学は、メチオニンのグローバルサプライヤーとして、今後の需要の拡大に対応すべく、今回の愛媛工場の増強に続き、現在、中国における生産を含め、さらなる増強を検討している。


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