本年に入り、中国メーカーによる海外資源会社への出資が相次いでいる。
2009/2/21 | : | 中国五鉱集団、豪州OZ Minerals を買収 |
2009/3/4 | 中国鉄鋼大手、豪鉄鉱石大手フォーテスキューに16%出資 | |
2009/5/16 | 中国、レアアースでも豪州に進出 | |
2009/7/11 | 中国企業、海外の鉄鉱石にも進出 | |
2009/7/14 | 中国政府系ファンドCIC、カナダの資源大手に出資 | |
2009/9/10 | PetroChina、カナダのオイルサンド事業に参加 |
その後も、出資が続いている。
1.ケニアのチタン鉱
金川集団有限公司は8月31日、カナダのTiomin Resources Inc. との間で、ケニアのKwale Mineral Sands チタン鉱山の再開発のため、Tiomin子会社のTiomin Kenya Limited の株の70%を取得することで合意した。
金川集団は非鉄金属会社で、ニッケル、銅、コバルト、レアメタルなどを生産、合わせて硫酸、苛性ソーダ、液塩等を生産する。
中国最大のニッケル生産者で、4位の銅メーカー。
金川集団は計画推進のため直ちに25百万ドルをTiomin Kenyaに出資する。
ケニア政府は2004年に計画推進に10年の期間を認めていたが、更に5年の延長を求める。
チタン鉱山はケニヤの南東、モンバサから約50Kmに位置する。埋蔵鉱量は2.5億tで、Tiomin Kenya社は100%の権益を保有している。
両社は共同で年間33万トンのチタン鉄鉱、77千トンのルチル、37千トンのジルコンを生産する計画。
Tiomin Kenya は単独でこの計画を進めていたが、2007年2月に、計画の遅れとコストアップを理由に155百万ドルの融資が引き揚げられる可能性が出たため、中断した。
その後、2008年7月に、Tiomin Resouces に 18.52% の出資をしている金川集団が同鉱山に25百万ドルを投資することと、70%の出資の権利を受け取るとの覚書を締結している。
Tiomin Resources はこのほかに、ペルーのPukaqaqa 銅・金鉱山の49%の権利(残りは Pukaqaqa, Compañia Minera Milpo S.A. が保有)を有している。
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2.豪州のウラン鉱
中国の原子力発電大手、中国広東核電集団は9月10日、オーストラリアのウラン探鉱企業Energy Metals Limited の発行済み株式の70%を約8500万豪ドルで取得することで合意した。
Energy Metals 経営陣は株主に、認可取得後に中国広東核電が実施するTOBに応じるよう呼びかけた。
同社の40%を所有するJindalee Resources Limited はこれに賛同している。
買収価格は最近3ヶ月の株価平均に60%のプレミアムを乗せたものとなっている。
広東核電はこのほかに11.7百万ドル相当の新株を引受け、合計の出資比率は73%となる。.
Energy Metalsは豪北中部や西部の8カ所でウラン鉱山の探鉱を進めている。北中部のBigrlyi 鉱区(持分53.7%)には酸化ウラン換算で1万3千トンの埋蔵量があり、開発を本格化している。
* 総合目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htm にあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
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