9月中間決算の発表が始まった。
10月26日に信越化学とJSRの発表があったが、いずれも大幅減益となった。
特に半導体シリコン、半導体材料等(非石油化学部門)での減益幅が大きい。
信越化学
営業損益で前年同期比972億円の減益、当期損益でも654億円の減益となった。配当は据え置き。
同社は通期見通しについて、「現時点においても適切な予想を算出することは極めて困難」として、引き続き未定とした。
単位:百万円(配当:円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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各部門との大幅な減益だが、特に半導体シリコンの減益が大きい。
四半期別に見ると、下図のとおり、2008年4Qを底に上向きにはなっているが、以前の状況には程遠い。
半導体シリコンについては一部で需要回復の兆しが見られてきたが、価格下低迷し厳しい状況が続いたとしている。
塩ビについてはシンテックは米同業他社が減産する中、世界中の顧客への拡販に努め、高水準の出荷を維持したとしている。(欧州と日本は需要低迷で厳しい状況)
そのシンテックでも経常損益はドルベースで前年同期の153百万ドルに対し、82百万ドルと46%減となっている。
なお、Georgia Gulf, Westlake (PVC部門)、Polyoneはいずれも赤字となっている。
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JSR
大幅減益で、当期損益は赤字となった。特にこれまで利益の大部分を稼いでいた多角化事業の減益の影響が大きい。
配当は前年度の年間32円を本年度は26円に落とす。
単位:百万円(配当:円) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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営業損益対比(億円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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注 多角化事業には半導体材料(売上高226億円)、FPD材料(297億円)、光学材料( 59億円)などがある。
エラストマーは自動車タイヤの需要の低迷、価格下落で赤字となった。
多角化事業は需要の減少に円高が加わり、大幅な減益となった。
四半期別には、下図の通り、順次回復はしている。
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