新日本石油と新日鉱ホールディングスとの経営統合契約の締結

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新日本石油と新日鉱ホールディングスはは10月30日、経営統合契約を締結、統合持株会社設立のための株式移転計画を作成したと発表した。

両社は2008年12月4日に「経営統合に関する基本覚書」を締結し、両社グループの経営統合に向けた協議を進めてきた。
       
2008/12/8 新日本石油と新日鉱ホールディングス、経営統合

統合の概要は以下の通り。

経営統合の基本コンセプト

  各事業にわたる全面的な統合を実現し、両社グループの経営資源を結集してこれを最大限活用することにより、石油精製販売、石油開発および金属の各事業を併せ持つ世界有数の「総合エネルギー・資源・素材企業グループ」へと発展することを目指す。
  積極的かつグローバルに成長戦略を展開することとし、"Best Practices"をキーワードとして、収益性の高い部門に経営資源を優先配分することにより企業価値の最大化を図る。
  石油精製販売事業について、経営統合により初めて可能となる劇的な事業変革を早期に実現する。

経営統合の方法

 2010年4月1日  両社が共同して株式移転を行うことにより統合持株会社 JXホールディングス を設立

新日石の普通株式1株に対して統合持株会社の普通株式1.07株を、
新日鉱の普通株式1株に対して統合持株会社の普通株式1.00株を割当て交付

参考:社名のJX
    Jは、日本を代表する世界有数の「総合エネルギー・資源・素材企業グループ」を
    Xは、未知への挑戦、未来への成長・発展、創造性・革新性などを、それぞれ表している。

    シンボルマークおよびブランド(商標)については、追って決定

 2010年7月1日  両社グループの全事業を統合持株会社の傘下に統合・再編・整理

統合グループの基本的な理念

  統合グループは、「エネルギー・資源・素材」の事業領域において、将来にわたり、地球環境との調和および社会との共生を図り、健全で透明なコーポレートガバナンスと適正かつ機動的な業務執行体制を確立し、もって、持続可能な経済・社会の構築・発展に貢献。
  統合グループは、「エネルギー・資源・素材」の上流から下流までの一貫操業体制のもと、安定的かつ効率的な供給と事業全般にわたる創造性・革新性を追求。

石油精製能力の削減

統合グループは、2010年7月の石油精製販売事業会社の設立後、2011年3月末日までに、昨年12月4日(基本合意日)を基準として日量約40万バーレルの石油精製能力を削減。
また、遅くとも2015年3月末までに、
さらに日量20万バーレルの石油精製能力を削減する予定。

参考 原油処理能力(2008年12月1日現在)

新日本石油 新日鉱ホールディングス
               (千BD)
室蘭製油所          180
仙台製油所          145
根岸製油所          340
大阪製油所          115
水島製油所          250
麻里布製油所         127
大分製油所          160
富山製油所(日本海石油㈱) 60
合計             1,377
               (千BD)
水島製油所          205
鹿島製油所(鹿島石油㈱) 270

 




合計              475
         総合計  1,852千BD

経営統合によるシナジー効果

  2010年4月の統合持株会社設立後、2013年3月末日までに、年額600億円以上

精製部門   140(億円/年)
調達・需給・物流部門   130
購買部門   100
その他のコスト削減   230

  また、2015年3月末日までに、さらに年額400億円を積み増し、合計年額1,000億円以上。


* 総合目次、項目別目次
    
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。

  各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。


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