中国企業、米国で風力発電事業

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遼寧省瀋陽の Shenyang Power Group (SPG) と、米国の再生可能エネルギー関連の投資会社U.S.Renewable Energy Group(US-REG) 及びテキサスに本拠を置く風力発電企業Cielo Wind Power, LP 3社は1029日、テキサスの36千エーカーの土地で600MWの風力発電を行う計画についてJV契約を締結したと発表した。

再生可能エネルギーに関する最大の米中共同投資計画となる。
また、世界最大の風力発電国である米国への中国からの最初の進出となる。

SPG49%を出資、残りを米国の2社が出資する。
総投資額は約
15億米ドルで、所要資金は中国の銀行がSPGを通じて融資する。

SPGの株主である中国のA-Power Energy Generation Systems が瀋陽の工場で製造する2.5MWの風力発電タービン240基を供給する。20103月にもタービンの出荷を始める予定。

完成すれば18万戸の家庭に電気を供給、数百人を雇用する。

SPGは中国の分散型発電システムと風力発電タービンの主要供給者であるA-Power の主導で20095月に瀋陽に設立された発電会社で、出資者は発電機器メーカーから設計会社まで多岐にわたる。SPGが代替エネルギー分野で大規模なインターナショナルの事業を遂行するため、瀋陽地区の企業を統合した。

A-Power25MWから400MWの代替エネルギーに注力しており、現在年間1.1GWの風力発電タービンを製造している。GE DrivetrainやドイツのFuhrlander などの有力企業の技術をもとに、欧州の部品を使用している。
20093月には GE Drivetrain とのJVを設立した。瀋陽に風力発電タービンのギアボックスを製造する。
また、北京の精華大学、広州の中国科学院と、他の再生可能エネルギー技術の開発・商業化のための戦略的提携を行っている。

米国では本年初めに American Recovery and Reinvestment Act of 2009 が通り、代替エネルギーの技術開発と投資を促進することとなった。

Cielo Wind Powerでは、この法律がなければ、本計画は出来なかったであろうとしている。

 

なお逆に、米国のFirst Solarは2009年9月8日、公式訪米中の中国全国人民代表大会常委会委員長の呉邦国氏との間で、内モンゴル自治区のオルドスに2000MW(2GW)の太陽光発電所を建設することで合意した。

2009/9/16 欧州で「太陽電池バブル」崩壊、米First Solarは好調 

 


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