イラク、第一次油田開放で進展

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イラクは6月30日、第一次開放対象の国際入札を実施した。権益は与えず、生産量に応じ報酬を得るもの。

Rumaila油田については、BP 66% /CNPC33% 連合がExxonMobil 80.1%/Petronas 19.9%連合を破り、落札したが、他の油田、ガス田は条件が合わず。マンスーリャは応札なし。

BP/CNPCは投資コストを回収した上で原油1バレル3.99ドルの利潤を得ることを提案していたが、イラク石油省はこの利潤を2ドルに引き下げるよう求めた。さらに、イラクはルマイラ油田の一日の採掘量を110万バレルから280万バレルに引き上げることも求め、BP側は承諾した。

BP連合は11月3日、イラク政府のState Oil Marketing Organisation と技術サービス契約に調印した。
コンソーシアムはBP 38%、CNPC 37%、イラク政府の
State Oil Marketing Organisation 25%となった。

BP CNPC 150億ドルを投資する計画。

2009/4/7 イラクの油田開放、クルド人自治政府と契約の韓国企業を除外

他社が落札しなかったのには問題があった。

イラク側の条件は権益は与えず、生産量に応じ報酬を与えるというものだが、各社が4~5ドルの報酬を求めたのに対し、イラク側は2ドルを主張した。
しかもイラクの税制では、全収入(石油コスト
+利潤)に課税するというもので、税引後では余り残らず、各社にとってメリットがなかった。

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今回、イラク政府は税制を改正し、利潤にのみ課税されるようになった。

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112日、イラク石油省はイタリアのEni、米Occidental Petroleum、韓国ガス公社(KOGAS)の連合と、41億バレルの Zubair開発の仮契約に調印した。

7年内に現在の日量20万バレルを110万バレルにする。連合の利潤は当初の要求額バレル当たり4.80ドルに対し、2ドルに引き下げられた。

 

なお、第一次開放とは別枠でNasiriyah油田(Samawahの南東)の交渉が行われている。

将来、日量数十万バレルの生産が見込まれる有望油田で、日本連合(新日本石油/国際石油開発帝石/日揮)とEniが争ってきた。

Eniは今回調印したZubair開発に注力するため、Nasiriyah油田は放棄する意向で、日本側に権利が与えられるのは確実とみられている。

ところがロイターの報道によると、日本石油の代表が交渉のために11月初めにバグダッドに到着したが、空港から出て石油省に行くのを拒否しているとのこと。

Hussain al-Shahristani 石油相は10日、「多忙のためオフィスを離れて外で交渉する訳には行かない。多くの石油会社が石油省で交渉をしているのに、石油省に来ないというのは分からない。日本石油のやり方は不可解である」と述べた。

これが本当なら、本当に不可解である。
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その後の報道では "due to traffic jams     and the security situation" となっている。.    

日本石油は11日、依然交渉中であるとし、コメントを拒否した。

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イラク石油省は11月5日、ExxonMobil (80%)/Shell(20%)にWest Qurna開発の仮契約に調印した。

契約では
250億ドルを投資し、運営に更に250億ドルをかける。
現在の日量27万バレルを7年内に225万バレルに引き上げる。利潤は1.90ドル。

米系石油会社主導によるイラク石油開発は、1972年の石油国有化以来初めて。

 

第一次開放対象は以下の通り。

  発見 埋蔵量
(億バレル)
現状
(千b/d)
 
北ルメイラ油田(Rumaila)
南ルメイラ油田
1953      92
    73
    470
    585
BP/CNPC
キルクーク油田(Kirkuk) 1927     65     360  
西クルナ油田(Qurna) 1973     74     300 ExxonMobil/Shell
ズベイル油田(Zubair) 1949     40     240 Eni/Occidental Petroleum/KOGAS
ミサン油田群(Missan)
(アブギラブ、ブズルガン、
ジャバルファウキ)
1969
1971
1974
    25     114  
バイハッサン油田(Bai Hassan) 1953     23      7.5  
アッカス ガス田(Akkas)     7tcf    
マンスーリヤ ガス田(Mansuriyah)     5tcf    

 


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