各社の9月中間決算がほぼ出揃った。
営業損益で見ると、各社とも前年同期比で大幅減益で、2007年9月期と比べると、更に大幅な減益である。
特に総合石油化学の減益幅が大きい。JSRなど、新規事業でも大幅減益となっている企業も多い。
この中で、チッソの健闘(前年同期比プラス)が目立つ。液晶と液晶関連材料が好調としている。
協和発酵キリンは2008年4月にキリンファーマを逆取得した。
2009/10/28 注目企業の9月中間決算ー1 信越化学、JSR 2009/11/2 注目企業の9月中間決算-2 住友化学、三井化学 2009/11/5 注目企業の9月中間決算-3 三菱ケミカル 2009/11/6 注目企業の9月中間決算-4 東ソー、旭化成 2009/11/11 注目企業の9月中間決算-5 帝人、東レ、三菱レイヨン
6月中間決算会社の赤字が大きいのは期間の問題。
全般的に本年1-3月が最悪、4-6月、7-9月と大きく改善しており、9月中間決算会社と比べ、7-9月の代わりに1-3月が入るのが響く。
6月中間決算の旭硝子の営業損益の前期比は、 : ガラス -478億円 電子・ディスプレイ -409億円 化学 -127億円など、 計 -1,021億円 昭和電工は、 電子・情報 -232億円 石油化学 - 40億円など、 計 -475億円 いずれも電子・情報部門の赤字が大きい。
7-9月期では旭硝子の営業損益は318億円の益、昭和電工も67億円の益となっている。
旭硝子では電子・ディスプレイ部門が391億円の益となっている。
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既報の通り、中国向け輸出が好調で、エチレンはほぼフル操業を続けている。
製品別でもPE、塩ビはよくないが、他の製品の操業度はかなり高い。
それにもかかわらず、上期の営業損益は極端に落ちこんでいる。
中国向けの11月のPVC輸出価格は850ドル/トンとなった。米国の塩ビメーカーが中国や中東に輸出攻勢をかけている。
日経の商品相場欄では国内価格は135.5円/kgとなっており、内外価格差は大きく、輸出は以前のように採算の取れるものではなくなっている。
その中国の需要は「家電下郷」、「汽車下郷」などの景気刺激策に負うところが大きく、いつまでも続かない。
PetroRabighが11月8日に竣工式を挙行したが、今後も中東・中国の新設備が次々に完成する。
更に、ナフサ価格の更なる上昇などマイナス要因が多い。
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