LANXESS は “LANXESS goes Asia” を合言葉に、特に中国とインドで、Bayer から引き継いだ事業をベースに活動を強めている。
既報の通り、同社はインドと中国の企業買収手続きが9月1日に完了したと発表した。
インドではベンジル製品のインド最大メーカーで塩化硫黄のメーカーのGwalior Chemical Industries を82.4百万ユーロで買収した。
Madhya Pradesh 州Nagdaに工場を持つ。中国では江蘇省のLiyang市でトリメチロールプロパンを生産するJiangsu Polyolsを買収した。
その一方で、同社は経済危機に対応するため、年初に“Challenge 09-12”プログラムをつくり、2012年までに世界中で360百万ユーロのコストダウンを行うこととしている。
同社は2007年にイネオスとのABSのJVの Ineos ABS を設立し、49%を出資した。
LANXESS は本年に入り、JV持株を全てIneosに売却、ABS事業から完全撤退した。同社のRubber Chemicals部門はSouth Carolina州にプラントを持つが、インフラ設備とサービス部門を投資会社のCooper River Partners, LLCに売却、そこから長期契約でインフラ設備をリースし、サービスを受けることとした。
同社のFunctional Chemicals 部門は着色剤の生産をメキシコのLermaで行っているが、近く生産をLeverkusen工場に移す。
LANXESS は12月15日、グローバルに生産ネットワークの効率化を進める一環として、山東省イ坊(Weifan)市のヒドラジン水和物のJVのLANXESS Yaxing (Weifang) Chemicals の持株(55%)をパートナーのイ坊亜星集団(Weifang Yaxing Group)に売却したと発表した。
このJVはLANXESSがバイエルの化学品子会社であった2004年9月に設立され、米国バイエルのBaytown工場から設備を移設し、2006年7月から稼動していた。
ランクセスは今後、ドイツのLeverkusenのプラントから世界中の需要家に供給する。
中国ではイ坊亜星が単独でこの事業を行う。
中国での活動強化という長期方針よりも、本社工場の操業度を上げ、コストダウンを図るという短期目的を優先したこととなる。
* 総合目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
コメントする