Tetra Pakは11月25日、ブラジルのBraskemのグリーンプラスチック(HDPE)を容器の製造に試用する契約を締結した。
Braskemはさとうきびからのエタノールを原料とする年産20万トンのポリエチレン(HDPE & LDPE)プラントを建設中で2010年末に生産開始の予定であるが、Tetra Pakは2011年初めから年間5,000トンを購入する。
これは同社のHDPE使用量の5%に当たり、プラスチック合計の1%弱となる。
Tetra Pakは食品用の紙容器の開発・製造を主たる業務とするスウェーデンを本拠とする国際企業で、世界150カ国以上を市場として活動を展開している。同社の容器入り製品の販売個数は2008年で約1,413億個に達する。
液体食品の容器に耐水性、酸素バリア性、耐衝撃性などをつけるため、紙にポリエチレンやアルミ箔をラミネートしている。
同社ではこれはグリーンポリエチレン使用の小さな第一歩だが、容器に再生可能材料を使用するというコミットメントを示すものだとしている。
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Braskemは2007年6月21日、サトウキビから作ったエタノールを原料にHDPEを製造するのに成功したと発表した。
同社のTechnology and Innovation Centerで開発した競争力ある技術を使用した。
世界で初めて100%バイオマス由来であることが、米国材料試験協会が定める測定法ASTM D6866に基づき、放射性炭素測定研究所 Beta Analyticにより認証された。
同社は2008年12月に、取締役会がグリーンポリエチレン計画を承認したと発表した。
約250億円を投じて、Rio Grande do Sul 州Triunfo市のSouthern Petrochemical Complex でさとうきびエタノールから年産20万トンのエチレンとポリエチレン(HDPE+LDPE)を生産する。
同社ではグリーンポリエチレンの需要を国際市場で60万トン程度とみており、既存の製品の価格に15~30%のプレミアムを付ける考え。
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豊田通商は2008年9月、Braskem が2011年までに世界で初めて商業生産を開始する植物由来ポリエチレンに関し、日本を含むアジア地区の販売パートナーとしての業務提携を行うことに合意した。
同社は2007年にBraskem のグリーンプラスチック開発プロジェクトに参加した。
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Braskemは本年7月、ブラジルのプラスチックフィルムメーカーのAcinplasとの間で、グリーンポリエチレン供給の契約を締結した。
ブラジルや欧州のスーパーマーケットで売られる野菜や果物用の有孔フィルムに使用する。
参考 2007/7/27 Dow、ブラジルでサトウキビからLDPE製造
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
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