1月28日の参院本会議で7兆2千億円規模の追加経済対策を盛り込んだ2009年度第2次補正予算が可決、成立した。
2次補正予算は、国が休業手当を補てんする雇用調整助成金の支給要件緩和や、省エネ対策を施した住宅の新築や改築などを対象にした「住宅版エコポイント」制度創設、中小企業の資金繰り支援策などを盛り込んだ。
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2009年12月8日、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」が閣議決定され、「住宅版エコポイント制度の創設」が盛り込まれた。
「住宅版エコポイント制度」は、国土交通省、経済産業省、環境省の三省合同事業として実施される。
1.エコポイントの発行対象となる工事の期間
対象開始 | 対象終了 | |
エコリフォーム | 2010/1/1以降着工、2010/1/28以降に工事完了、引渡 | 2010/12/31着工 |
エコ住宅の新築 | 2009/12/8以降着工、2010/1/28以降に工事完了、引渡し | 2010/12/31着工 |
2009/12/8 「明日の安心と成長のための緊急経済対策」の閣議決定
2010/1/28 平成21年度第2次補正予算の成立
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2.エコポイントの発行対象及び発行ポイント数
持家・借家、一戸建ての住宅・共同住宅等の別によらず、対象
国からの補助を受けて窓や外壁等の断熱工事を行っている場合は対象外
(高効率給湯器や太陽光発電設備等はポイント対象工事でないため、
これらの補助を受けていても、エコポイント対象)
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エコリフォーム |
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エコ住宅の新築 | 発行対象 A 省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅 登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明 要 B 省エネ基準を満たす外壁、窓等を有する木造住宅 |
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3.エコポイントの交換
ポイントの交換対象
・省エネ・環境配慮に優れた商品
・全国で使える商品券・プリペイドカード
・地域振興に資するもの(地域商品券、地域産品)
・環境寄附
・エコリフォームの即時交換
当該エコリフォームを行う工事施工者が追加的に実施する工事の費用に充当できる
・エコ住宅の新築の即時交換
当該新築工事を行う工事施工者が追加的に実施する工事の費用に充当できる
この住宅版エコポイントについては、家電と異なり、住宅新築増には余り効果はないとの見方がある。
家電の還元率は5~10%であったが、住宅は限度が30万ポイント(30万円)で、新築が2000万円とすると1.5%に過ぎない。
リフォームに関しては、マンションなどでは居住者全体の賛成が必要で、短期間での実施は難しいと見られる。
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第2次補正予算の追加経済対策には、家電エコポイントを2010年12月末まで、エコカー補助金を2010年9月末まで延長することが盛り込まれている。
家電エコポイントは2009年5月15日から制度がスタート、2010年3月までの予定であった。
電子情報技術産業協会が1月26日発表した2009年の薄型テレビの国内出荷台数は、前年比40.4%増の13,626千台となり、過去最高を更新した。地上デジタル放送への完全移行を控えた買い替え需要に加え、政府のエコポイント制度による消費刺激が寄与した。
今回の延長に際し、省エネ目標基準値を2012年度の数値に変更し、エコポイントの対象となるテレビは、より省エネ性能の高い製品に限定する。このため、薄型テレビの50%近くがエコポイント対象外になるとされている。
なお、省エネ効果の高いLED電球、電球形蛍光灯、充電式ニッケル水素電池などを即時交換対象商品として、商品交換を促進する。
エコカー補助金は2009年4月10日から2010年3月31日の新規登録車が対象であったが、これを2010年9月末まで延長する。
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