韓国公正取引委員会は1月21日、期間限定でカルテルを認めてほしいとの生コンクリート業界の要求について、共同で品質管理、研究開発を進めるとした部分に限り、2年間の期限付きで認可することを決めた。
カルテル認可制度は1987年に導入されたが、認可決定は1988年にバルブ製造業界に5年間にわたり製品規格を制限し、原料の共同調達を図ることが認められて以来で、2例目となる。
公取委は2009年2月の業務報告で、「経済危機克服に向け、避けられない場合には共同行為(カルテル)認可制度を積極的に運用する」としている。公取委の鄭浩烈委員長も2009年7月の就任に際し、「共同行為認可制度の活性化が必要だ」と指摘している。
韓国全土37地域の生コンクリート業者388社、11の業界団体は2009年9月、事業再編、不況克服などを理由として、2年間に限り談合を認めてほしいと公取委に求めた。
要請内容は原料のセメントの共同購入、共同受注と受注配分、共同での品質管理と研究開発などであったが、このうち、共同での品質管理と研究開発のみを認めた。
公取委では、共同購入、共同受注は競争上、メリットよりもデメリットの方が大きいとしている。
業界では範囲が限定されたことに失望し、今回の承認はリップサービスで、実際は拒絶であるとしている。
公取委は建設業界やセメント業界の意見をもとに結論を出しており、中小の生コン業者の状況を見ていないと批判している。
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