ダウは3月2日、Styron DivisionをBain Capital Partnersに16.3億ドルで売却する契約を締結したと発表した。ポリカーボネートや合成ゴムも含まれる。
4月までに完了する予定で、ダウはこの事業に15%まで出資するオプションを持つ。
売却事業は2009年に35億ドルの売り上げがあり、世界各地に40以上の工場を持ち、従業員は約1900人。
売却対象に含まれる製品は以下の通り。
PS、ABS、SAN、EPS、
エマルジョンポリマー
PC、PCコンパウンド
合成ゴム
自動車用プラスチック
PULSE™(エンプラ)、 MAGNUM™ (ABS)、INSPiRE™ (機能ポリマー)、
VELVEX™ (強化エラストマー)など
スチレンモノマー
同社は2007年にChevron PhillipsとのSM/PSの50/50JV、Americas Styrenicsを設立し、米国と南米のPS工場を拠出したが、この持分も売却対象に含まれる。
ダウは昨年7月にスチレン系事業の売却のため、売却対象の事業をまとめ、Styron, Inc と称する子会社にする考えを明らかにした。
これに対して、 Bain Capital、TPG Capital LP、Apollo Management LP、Rhoneなどの投資会社が手を挙げた。
報道によると、韓国のロッテグループもこれに関心を示した。
ダウは1月11日に、買い手候補をしぼるため、各社に買収の意向の確認を求め、その結果、候補先にdue diligence のために資料を開示した。
なお、BASFもSM、PS、ABS、SBSと、それらのコポリマーの売却を狙っている。
2010/2/4 ダウとBASF、スチレン系事業売却へ
Liveris会長兼CEOは、「非戦略事業で、社内で成長のための資源を確保できないものを更に売却し、それで得た資金を借入金返済と成長事業にまわす」と述べた。
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