雲天化集団(Yuntianhua )は 4月19日、重慶の重慶ケミカルパークでPOM(ポリアセタール)の第三系列2万トンの生産を開始した。
第一系列(Aライン)2万トンは2008年9月に完成、第二段階は2系列(B,Cライン)計4万トンで、2009年11月にCライン2万トンがスタート、今回Bライン2万トンがスタートしたもので、同社の重慶のPOM能力は6万トンとなった。
同社は中国最初のPOMメーカーで、2005年に雲南省昭通市に12千トン能力でスタート、2006年に20千トン設備を追加し、現在の能力は32千トンとなっており、今回の重慶の完成で合計能力は92千トンと、中国最大のPOMメーカーとなった。
中国のPOMメーカー(千トン) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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中国のPOM計画については既に述べた。
2007/7/28 中国でポリアセタール(POM)計画相次ぐ
このうち、本計画と、上海藍星新材料の第一期が稼動した。
これに加えて、Tianjin Soda Plantの40千トンプラントが既に完成している。
Tianjin Soda Plant :
1917年設立で、アジアの最初のソーダ企業の一つ。
また、Shenghua Ningxia Coal Industry(通称 Shenhua Ningmei)のMTP (メタノールからプロピレン)計画の一環の60千トン計画と、新規のCNOOC Tianye Chemical の60千トン計画、Yongmei Groupの40千トン計画も本年下期から来年上期に完成の予定。
CNOOC Tianye Chemical :
中海石油化学(中国海洋石油=CNOOCCの子会社)は2006年3月に内蒙古の Tianye Chemical の株式の90%を買収した。
Tianyeは尿素520千トンとメタノール200千トンのプラントを有しており、中海石油化学の尿素製造能力は1,840千トンに増大した。
Yongmei Group:
大規模石炭化学計画の一環で、他に、メタノール 800千トン、酢酸 300千トン、ジメチルエーテル 300千トン、ジメチルカーボネート10千トンなどがある。POMは当初の20千トン計画を倍増した。
2007年7月時点での中国の能力は112千トンであったが、来年上期には412千トンとなる。
中国は2009年にPOMを165.9千トン輸入している。(31.2千トンを輸出)
昨年末以降に完成の雲天化集団の重慶第二段階40千トンと、今後完成する3計画を合わせると、輸入は不要となる。
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