鉄鉱石価格、7~9月期 23%値上げ

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Rio TintoとBHP Billitonは日本の鉄鋼各社に、7~9月期の鉄鉱石価格(120ドル前後)を4~6月期に比べ約23%値上げすると通告した。(日本経済新聞

1トン約147ドルで、中国向けのインド産鉄鉱石のスポット価格を参考として算出した。

ブラジルのヴァーレ (Companhia Vale do Rio DoceCVRD)も7月1日から1トン当たり最大145ドルとすると報じられている。

豪州産の粉状鉱の価格の推移は以下の通りで、2009年の価格と比較すると、7~9月期は約2.4倍となる。

  実際の価格は鉄鉱石の種類と純度により異なるため、概算。

2009/5/27 2009年度鉄鉱石価格

価格改定については供給側は本年度(4月以降)から、これまでの年度ごとの決定から、四半期ごとに変えるよう提案、鉄鋼側は頻繁に鋼材価格を変えられないとして反対し、3月末に4~6月期価格を暫定価格として決めた後、交渉を続けたが、四半期決めに押し切られ、4~6月期価格も暫定価格をそのまま採用することと決まった。

中国の製鉄会社も、ヴァーレ、Rio Tinto、BHP Billitonの世界鉱山大手3社が鉄鉱石価格を大幅に引き上げたとして非難しているが、上海を訪れているヴァーレのCEOは6月1日の記者会見で、「ヴァーレは価格を設定していない。価格を設定しているのは市場だ」と述べた。

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原料炭についても、国内鉄鋼大手とBHP Billitonが、7~9月期の鉄鋼原料用石炭の価格を4~6月期(200ドル)に比べ約13%高い1トン当たり225ドルとすることで合意した.

2007年は98ドル2008年は300ドル、2009年は128ドルであった。(豪州の強粘結炭 Goonyella炭価格
なお、2003
年は46ドルであった。

 

新日本製鉄とトヨタ自動車は2010年度の鋼材価格交渉で、これまでの年契約を見直し、半期ごとの改定で大筋合意した。

新日鉄は原料価格の4半期決めへの変更に合わせ、鋼材価格も4半期ごとの改定を要求、4~6月期で15,000円/トン、7~9月期で25,000円/トン程度の値上げの意向を示した。

これに対し、トヨタは短期にコストが変動することに反発、妥協案として半年ごととなった。値上げ幅は20,000円程度とみられる。


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