TPM MuckrakerはBPがパートナーのAnadarkoに送付した5月分の請求書コピー(全6ページ)を掲載した。
http://www.talkingpointsmemo.com/documents/2010/06/bps-invoice-to-anadarko-for-response-costs-may-2010.php?page=1
Anadarkoには272百万ドル、Moexには111百万ドルで、6月2日(請求日)までにBPが支払った10億ドル以上に対するそれぞれの持分、25%と10%に相当する。1ヵ月後の支払いを求めている。
これにはリリーフ井戸(2本)を掘る費用、流出対応費用に加え、政府への回収費用支払い、機器の損傷、被害者への賠償などが含まれている。
AnadarkoはBP側に重大な過失、意図的な違法行為があるとして、事故に関する費用を支払わないとの声明を出している。
同社では請求書に関して、検討しているとのみ述べた。
これに対し、BPは、以下の通り反論している。
共同操業協定では、BPは オペレーターとして作業を行う責任を有するが、権益保有者は、石油漏洩のクリーンアップを含む作業のコストを権益比率で負担することとなっている。
更に全ての権益保有者は米連邦政府に対し、Oil Pollution Act of 1990の規定に基づき、他の関係者とともに、漏洩した石油の回 収コストと被害について、連帯して責任を持つとの書類を提出している。
2010/6/19 メキシコ湾石油流出事故の損害負担(その2)
6月16日のオバマ大統領とBP首脳陣の会談で、BPが原油流出事故の補償コストをカバーする200億ドルの基金の創設することで合意した。
大統領は、200億ドルの資金は第三者機関の管理するエスクロー勘定に入金されると述べるとともに、200億ドルは賠償額の上限で はないと説明した。
BPは2010年第3四半期にまず30億ドル、第4四半期に20億ドルを払い込み、残りを四半期ごとに12.5億ドルずつ 支払う。
この200億ドルは将来の支払いのための準備金であり、BPは現在のところ、この分担をパートナーに求めていない。
「権益保有者は、石油漏洩のクリーンアップを含む作業のコストを権益比率で負担することとなっている」との主張に基づき、月次費用の分担を求めている。
Anadarkoと三井石油開発としてはどう対応するか、難しいところである。
契約によれば、問題が生じた場合は先ず調停にかけることとなる。
これとは別に、米国ではAnadarkoと三井石油開発もファンドに拠出するべきだとの声が挙がっている。
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
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